糸リフトで後遺症が残る可能性は?失敗のリスクを下げる注意点とは
「糸リフトを受けたいけれど、後遺症が残ったらどうしよう」と不安を感じていませんか。
たるみ改善を目指す糸リフトですが、施術後に引きつれや凹凸などのトラブルが起きる可能性もあるようです。
こうした糸リフトの後遺症は、医師の技術力やクリニック選び、施術後のケアによって発生リスクを下げられる場合があります。
この記事では、糸リフトで起こりうる後遺症の種類や症状、そしてリスクを減らすための具体的な注意点について詳しく解説します。
正しい知識を身につけて、ご自身に合った施術判断につなげていきましょう。
大阪大学皮膚科・形成外科
大阪警察病院形成外科勤務
愛媛大学医学部非常勤講師
インディアナ大学医学部解剖学講座講師
※本記事は2026年4月時点の情報をもとにまとめています。
※糸リフトは保険診療が適用されない自由診療となります。
※記事内の金額は税込です。
※糸リフトに用いられる機器の中には、国内において医薬品医療機器等法上の承認を受けていないものもあります。未承認の医薬品・医療機器については、「個人輸入において注意すべき医薬品等について」(厚生労働省)をご覧ください。
糸リフトで起こる後遺症の全体像とは?
糸リフトは皮下に糸を挿入してたるみを引き上げることを目指す施術です。
メスを使わないため負担が抑えられる傾向があるとされますが、一定のリスクは存在します。
まずは後遺症の基本的な考え方について理解しておきましょう。
後遺症と術後合併症の違い
糸リフト後に起きる症状には「術後合併症」と「後遺症」の2種類があります。
術後合併症は、施術直後から数週間以内に現れる一時的な症状のことです。
腫れや内出血、軽い痛みなどが代表的で、多くの場合は時間とともに自然に改善していく傾向があります。
一方、後遺症は症状が長期間にわたって残り続ける状態を意味します。
引きつれ感や皮膚の凹凸、左右非対称などが改善せずに残るなどがこれに該当するケースです。
両者を区別して理解することで、施術後の経過を正しく判断することにつながるでしょう。
発生頻度と起こりやすい時期
糸リフトの後遺症が発生する頻度は、クリニックや医師の技術によって差があるとされています。
一般的に、腫れや内出血は1週間程度で落ち着いていく傾向があります。
しかし、1ヶ月以上経過しても症状が改善しない場合は、後遺症として残る可能性が考えられるでしょう。
特に施術後2週間から1ヶ月の間に、引きつれや違和感が強まるケースもあります。
糸リフトのダウンタイム中に異変を感じたら、早めに施術を受けたクリニックへ相談することが大切です。
後遺症が残るときの長期的な影響
後遺症が残った場合、見た目だけでなく日常生活にも影響を及ぼす可能性があります。
顔の非対称や凹凸は表情に違和感を生じさせ、精神的なストレスにつながることもあるでしょう。
また、繰り返し糸リフトを行うと、皮下組織が線維化して硬くなるリスクも指摘されています。
組織が硬くなると、その後の施術が困難になる場合があります。
長期的な視点でリスクを理解し、計画的に施術を検討することが重要です。
糸リフトの主な後遺症と症状別の具体例は?
糸リフトで起こりうる後遺症には、さまざまな症状があります。
ここでは代表的な後遺症について、症状ごとに詳しく解説します。
自分に起こりうるリスクを把握しておくことで、施術前の判断材料になるかもしれません。
感染症と膿瘍が出るケース
糸リフトでは針を使って糸を挿入するため、皮膚にわずかな傷ができます。
この傷口から細菌が侵入すると、感染症を起こす可能性があります。
感染が進行すると、膿がたまる膿瘍へと発展することもあるようです。
術後に赤みや熱感が続く場合は、早急に医療機関を受診することが推奨されます。
引きつれや顔の非対称が残るケース
糸リフトの失敗例として多く挙げられるのが、引きつれと左右非対称です。
糸の挿入位置や引き上げる力加減が適切でないと、皮膚が不自然に引っ張られる状態になります。
笑ったときや表情を変えたときに違和感が出やすく、見た目の不自然さにつながることがあるでしょう。
また、左右で糸の本数や位置が異なると、顔のバランスが崩れることがあります。
こうした症状は医師の技術力に影響を受ける部分があるため、経験豊富な医師を選ぶことが推奨されます。
皮膚の凹凸や拘縮が起きるケース
糸を挿入した部分に凹みやボコボコした凹凸が生じることがあります。
これは糸の位置が浅すぎたり、深さが均一でなかったりする場合に起こりやすいとされる症状です。
また、糸の周囲に組織が過剰に形成されると、拘縮という硬くなる状態になることもあります。
拘縮が起きると、皮膚がつっぱったような感覚が続く場合があります。
特に皮膚が薄い方や加齢により皮膚の弾力が低下している方は、このリスクが高まる傾向にあるようです。
糸の露出や透けが出るケース
糸リフトで使用する糸が皮膚表面から透けて見えたり、飛び出してしまうケースがあります。
糸の挿入が浅すぎる場合や、加齢による皮膚の薄化が原因で起こりやすくなることがあるようです。
糸の透けは見た目に影響するだけでなく、露出した糸から感染症を起こすリスクもあります。
こうした症状が出た場合は、糸を除去する処置が必要になることがあります。
皮膚が薄い方は事前のカウンセリングで、施術の適応について十分に確認しておきましょう。
神経障害や麻痺と感覚異常が出るケース
糸を挿入する際に神経を傷つけてしまうと、しびれや感覚の鈍さが残る場合があります。
顔面には多くの神経が走っているため、挿入位置には細心の注意が求められるとされています。
軽度であれば数ヶ月で改善することもありますが、長期間続くケースも報告されているようです。
顔の一部が動かしにくいと感じる麻痺症状が出ることもあります。
解剖学に精通した医師を選ぶことが、リスクを低減するための一つの重要なポイントと考えられます。
頭皮や施術部位の脱毛が起きるケース
糸リフトでは、こめかみや頭皮側から糸を挿入する方法があります。
この場合、挿入部位周辺の毛根がダメージを受けて、一時的な脱毛が起きることがあります。
多くは数ヶ月で回復する傾向がありますが、傷の治り方によっては毛が生えにくくなる可能性もあります。
髪の生え際付近に施術を行う場合は、このリスクについて事前に説明を受けておきましょう。
気になる方はカウンセリング時に、挿入位置について詳しく確認することをおすすめします。
長引く痛みや異物感があるケース
糸リフト後の痛みは通常、数日から1週間程度で落ち着いていきます。
しかし、1ヶ月以上経過しても痛みが続く場合は、何らかの問題が生じている可能性があります。
糸の位置が神経に近い場合や、糸に対する体の反応が強い場合に起こりやすいとされる症状です。
また、皮膚の下に異物が入っている違和感が長く続くケースもあります。
こうした違和感が生活に支障をきたすレベルであれば、医師に相談することが重要です。
糸リフトの後遺症が起きたときの対応は?
糸リフトの後遺症リスクは、施術前の準備や施術後のケアによって下げられる可能性があります。
また、万が一トラブルが起きた場合の対応を知っておくことも大切です。
ここでは具体的な予防策と対処法について解説します。
クリニック選びのポイント
糸リフトの後遺症リスクを下げるためには、クリニック選びが大切です。
以下のポイントを参考に、複数のクリニックを比較検討してみてください。
- 糸リフトの施術実績が豊富な医師が在籍している
- カウンセリングでリスクやデメリットを丁寧に説明してくれる
- 衛生管理が徹底されている
- 術後のフォロー体制が整っている
- 強引な勧誘がない
医師の技術力は後遺症の発生に関わる傾向があるため、経験や実績を確認することが大切です。
糸の種類や施術法でリスクを下げる考え方
糸リフトには、溶ける糸と溶けない糸の2種類があります。
溶ける糸は体内で徐々に分解されるため、異物として残らないメリットがあります。
一方、溶けない糸は持続期間が長い傾向がありますが、トラブル時に除去が必要になることがあるでしょう。
自分の肌質やたるみの程度に合った糸と施術法を、医師と相談しながら選びましょう。
施術前の健康チェックと注意すべき既往症
施術前には、自分の健康状態を正確に医師に伝えることが重要です。
血液をサラサラにする薬を服用している方は、内出血が起きやすくなる可能性があります。
アレルギー体質や過去に傷が治りにくかった経験がある方も、事前に申告しておきましょう。
また、膠原病や自己免疫疾患をお持ちの方は、施術の適応について慎重な判断が必要です。
施術後のセルフケアで注意すること
糸リフト後のダウンタイム中は、いくつかの行動制限を守ることが大切です。
以下の行為は血行を促進し、腫れや内出血を悪化させる恐れがあるため控えましょう。
- 激しい運動(施術後1週間程度は避ける)
- 飲酒(施術後3日から1週間程度は控える)
- サウナや長時間の入浴
- 顔を強くこする行為
- うつ伏せで寝る
また、施術部位を圧迫しないように注意し、医師の指示に従ってケアを行いましょう。
トラブルが起きたときの受診基準と初期対応
施術後に異常を感じた場合は、自己判断せずに早めに受診することが大切です。
以下のような症状が現れた場合は、速やかにクリニックへ連絡しましょう。
- 赤みや腫れが日に日に悪化している
- 施術部位から膿や浸出液が出ている
- 発熱がある
- 激しい痛みが続いている
- 顔の一部が動かしにくい
治療の選択肢と糸の除去や修正の流れ
後遺症が残ってしまった場合、状況に応じた対処が必要になります。
糸が原因でトラブルが生じている場合は、糸を除去する施術も検討されるでしょう。
溶ける糸であれば時間とともに分解されることが期待されますが、症状が深刻な場合は早期除去が選択肢となる可能性があります。
左右非対称や引きつれが気になる場合は、追加の糸で調整する修正施術が行われることもあります。
いずれの場合も、担当医師と十分に相談して施術の方向性を決めていきましょう。
セカンドオピニオンや損害賠償相談の進め方
施術を受けたクリニックの対応に不安がある場合は、別の医療機関でセカンドオピニオンを受けることも一つの方法です。
第三者の視点から症状を評価してもらうことで、適切な対処法が見つかる場合があります。
また、明らかな医療過誤が疑われる場合は、法律相談を検討することも選択肢の一つです。
消費生活センターや医療安全相談窓口など、公的な相談機関も活用できるかもしれません。
施術の記録やカウンセリング内容は、万が一のために保管しておくことをおすすめします。
糸リフトについてよくある質問
糸リフト後に運動を再開できるのはいつ頃ですか?
一般的には、施術後1週間から2週間程度で軽い運動から再開できるとされています。
ただし、激しい運動は腫れや内出血を悪化させる可能性があるため注意が必要です。
再開時期は個人差があるため、医師の指示に従うことをおすすめします。
糸が溶けた後、その部分が「しこり」として残ることはありますか?
体質や糸の種類によっては、糸が分解される過程で小さな「しこり」を感じる場合があります。
これは糸の周囲で生じる線維化反応の一部であるケースが多いですが、指で触れてはっきりと分かる場合や痛み・赤みを伴う場合は、肉芽腫(にくげしゅ)などの合併症の可能性も否定できません。
異変を感じたら、放置せず執刀医の診察を受けることが推奨されます。
【スレッドリフト(糸リフト)使用機器・医薬品および注意事項】
治療内容:スレッドリフトは、特殊な糸を皮下に挿入し、たるんだ皮膚を内側から引き上げてリフトアップする切らないたるみ治療です。
標準的な治療回数:1回
標準的な費用:297,600〜597,600円(局所麻酔を含みます)
※部位・契約プランによって異なります。
標準的な治療期間:数日〜1週間程度(ダウンタイムを含みます)
主なリスク・副作用:腫れ、内出血、痛み、突っ張り感、左右差・凹凸、神経損傷、血管損傷
使用機器:<スタンダード>Cutting king Cobra Cog PDO 19G 100-170 Ltype、<プレミアム>Cutting King Cobra Cog PCL 19G 100-170 Ltype、<エグゼクティブ>Canula dynamic mold PLCL 18G 100-180 Ltype
<PDO cog 21G 90-160>
※PDO cog 21G 90-160は未承認医薬品です。
※入手経路等:当院医師の判断の元、韓国DermaLine社のものを個人輸入しています。
個人購入された医薬品などの使用によるリスクに関する情報は下記URLをご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/health_damage/index.html
※国内の承認医薬品等の有無:同一の成分や性能を有する国内承認医薬品等はありません。
※医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の対象外となります。
※諸外国における安全性等に係る情報:韓国KFDAの認証を取得しております。
<PDO cog 19G 100-170>
※PDO cog 19G 100-170は未承認医薬品です。
※入手経路等:当院医師の判断の元、韓国DermaLine社のものを個人輸入しています。
個人購入された医薬品などの使用によるリスクに関する情報は下記URLをご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/health_damage/index.html
※国内の承認医薬品等の有無:同一の成分や性能を有する国内承認医薬品等はありません。
※医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の対象外となります。
※諸外国における安全性等に係る情報:韓国KFDAの認証を取得しております。
<PCL modling arrow 18G >
※PCL modling arrow 18G は未承認医薬品です。
※入手経路等:当院医師の判断の元、韓国DermaLine社のものを個人輸入しています。
個人購入された医薬品などの使用によるリスクに関する情報は下記URLをご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/health_damage/index.html
※国内の承認医薬品等の有無:同一の成分や性能を有する国内承認医薬品等はありません。
※医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の対象外となります。
※諸外国における安全性等に係る情報:現在重大なリスクは報告されておりません。
<PCL molidng whale W 18G > ※PCL molidng whale W 18Gは未承認医薬品です。
※入手経路等:当院医師の判断の元、韓国Skin medience社のものを個人輸入しています。
個人購入された医薬品などの使用によるリスクに関する情報は下記URLをご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/health_damage/index.html
※国内の承認医薬品等の有無:同一の成分や性能を有する国内承認医薬品等はありません。
※医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の対象外となります。
※諸外国における安全性等に係る情報:韓国KFDAの認証を取得しております。
【ショッピングリフト(糸リフト)の医薬品および注意事項】
治療内容:ショッピングリフトとは、極細の吸収糸を皮膚の浅い層に多数挿入することで、肌のハリや弾力を高め、小ジワやたるみを改善する施術です。
標準的な治療回数:1回
標準的な費用:44,000〜110,000円
※部位・契約プランによって異なります。
標準的な治療期間:数日〜1週間程度(ダウンタイムを含みます)
主なリスク・副作用:腫れ・内出血・痛み・つっぱり感・左右差・凹凸・ひきつれ、アレルギー反応・感染症
使用機器・医薬品および注意事項
<PDO 30G 38-50>
※PDO 30G 38-50は未承認医薬品です。
※入手経路等:当院医師の判断の元、韓国DermaLine社のものを個人輸入しています。
個人購入された医薬品などの使用によるリスクに関する情報は下記URLをご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/health_damage/index.html
※国内の承認医薬品等の有無:同一の成分や性能を有する国内承認医薬品等はありません。
※医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の対象外となります。
※諸外国における安全性等に係る情報:ヨーロッパCE、韓国KFDAの認証を取得しております。
