鼻のヒアルロン酸注入の失敗確率って高い?原因と安全に受けるためのポイント
鼻のヒアルロン酸注入を検討している方の中には、「失敗する確率はどの程度なのか」「どのようなリスクがあるのか」といった不安を抱えている方が多いのではないでしょうか。
鼻のヒアルロン酸注入は、メスを使わない施術を受けたい方の選択肢の一つである一方で、血管閉塞による皮膚壊死や失明リスクなどの重篤な合併症が起こる可能性もあります。
本記事では、鼻のヒアルロン酸注入における失敗確率やおもなリスク、それらを低減するための具体的な方法について、医学的な観点から詳しく解説します。
九州大学附属病院 頭頸部外科 入局
久留米大学附属病院 形成外科 入局
済生会二日市病院 形成外科部長
リッツ美容外科 副院長
城本クリニック新宿院 院長
城本クリニック新宿院 非常勤勤務
Clean Beauty Clinic 東京院 院長 勤務
※本記事は2025年10月時点の情報をもとにまとめています。
※鼻のヒアルロン酸注入は保険診療が適用されない自由診療となります。
※記事内の金額は税込です。
※鼻のヒアルロン酸注入に用いられる機器の中には、国内において医薬品医療機器等法上の承認を受けていないものもあります。未承認の医薬品・医療機器については、「個人輸入において注意すべき医薬品等について」(厚生労働省)をご覧ください。
気になる内容をクリック
鼻のヒアルロン酸注入における失敗確率は実際どのくらい?
鼻のヒアルロン酸注入における重篤な合併症の発生頻度は、医学文献(※)によると低いとされていますが、ゼロではありません。
重篤な合併症は稀とされますが、報告の方法や対象範囲により推定値に幅があり、具体的な数値は医療機関や文献により異なる点にご留意ください。
ただし、これらの数字は正式に報告されたケースのみを反映しており、軽微な副作用や短期的な問題については報告されないことが多いため、実際の発生頻度はもう少し高い可能性があります。※参考: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40358958/
鼻部位特有の高リスク要因
鼻は顔の中央に位置し、重要な血管が多く走行している部位とされています。
国際的な統計(※)によると、鼻部へのヒアルロン酸注入時には一定の割合で何らかの合併症が報告されており、他の部位と比べてリスクが高い傾向にあるようです。
これは鼻の解剖学的構造の複雑さと、 血管走行パターンの個人差 がおもな原因と考えられています。※参考: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38630871/
軽微な副作用も含めた実際の発生頻度
重篤な合併症以外にも、以下のような副作用が起こる可能性があります(※)。
- 注入部位の腫れや内出血(数日〜2週間程度継続する場合がある)
- 左右差や形の不自然さ
- 触った時の違和感や硬さ
- 希望した仕上がりとの相違
これらを含めると、何らかの不満や問題を経験する方の割合は、重篤な合併症よりも高くなる傾向があります。※参考: https://www.fda.gov/consumers/consumer-updates/dermal-filler-dos-and-donts-wrinkles-lips-and-more
鼻のヒアルロン酸注入で起こりうるおもな失敗例とは?
鼻のヒアルロン酸注入における失敗は、大きく分けて医学的な合併症と仕上がりに関する問題の2つに分類されます。
それぞれの失敗例について、発生メカニズムと対処法を含めて詳しく解説します。
血管閉塞による重篤な合併症
鼻のヒアルロン酸注入における深刻な合併症の一例は、血管閉塞による皮膚壊死や失明リスクです。
ヒアルロン酸が血管内に入り込むことで血流が遮断され、 組織への酸素供給が停止 することが原因(※)となると考えられています。
特に鼻根部や鼻背部には眼動脈系が通っているため、失明リスクも報告されており、これらの合併症は施術直後から数時間以内に症状が現れることが多いとされています。※参考:https://www.fda.gov/medical-devices/aesthetic-cosmetic-devices/dermal-fillers-soft-tissue-fillers
仕上がりに関する失敗例
医学的な合併症以外にも、以下のような仕上がりに関する問題が起こる可能性があります。
- 注入量の過不足による形の不自然さ
- 左右差の発生
- 希望したラインと異なる仕上がり
- 鼻先の過度な尖鋭化や丸みの喪失
- 時間経過による形の変化
これらの問題は、医師の技術力や美的センス、あなたとのコミュニケーション不足が原因となることが多いようです。
長期的な問題と修正の難しさ
ヒアルロン酸は時間とともに体内へ吸収される物質ですが、場合によっては期待したよりも長期間残存することがあります。
また、複数回の注入により組織の線維化が進行し、修正がより困難になる可能性も指摘されています。
万が一問題が発生した場合は、ヒアルロン酸分解酵素(ヒアルロニダーゼ)による溶解施術が選択肢となりますが、完全に元の状態に戻すことは難しい場合もあるでしょう(※)。※参考: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26397262/
鼻のヒアルロン酸注入のリスクを下げる具体的な方法は?
鼻のヒアルロン酸注入のリスクを抑えるためには、施術前の準備から医師選び、アフターケアまで総合的な対策が重要です。
完全にリスクをゼロにすることは難しいとされていますが、適切な対策によりリスクを減らすことは期待できるでしょう。
信頼できる医師・クリニックを選ぶ
鼻のヒアルロン酸注入施術において重要なのは、経験豊富で適切な知識を持つ医師を選ぶことです。
以下の点を確認することをおすすめします。
- 鼻のヒアルロン酸注入の症例数と経験年数
- 緊急時対応体制の整備状況
- 使用するヒアルロン酸製剤の種類と品質
- ていねいなカウンセリングと十分な説明時間
緊急時に迅速な対応ができる体制 が整っているクリニックを選ぶことも重要なポイントです。
施術前に重要事項をまとめ確認する
カウンセリング時には以下の項目について詳しく確認し、納得してから施術を受けることが大切です。
| 確認項目 | 具体的な内容 |
|---|---|
| リスクの説明 | 起こりうる合併症とその発生頻度、対処法 |
| 注入計画 | 使用する製剤の種類、注入量、注入部位 |
| 料金体系 | 施術費用、追加費用、修正時の費用 |
| アフターケア | 施術後の注意事項、経過観察の予定 |
| 緊急時対応 | 問題発生時の連絡先、対応可能時間 |
これらの説明が不十分な場合は、他のクリニックでのセカンドオピニオンを検討することも一つの選択肢です。
服薬歴の共有とアフターケアの実践
施術を受ける側としても、以下の点に注意することが大切です。
まず、現在服用している薬剤や既往歴について正確に医師に伝えることが重要です。
血液をサラサラにする薬剤を服用している場合は、医師の指示に従って休薬期間を設ける必要がある場合があります。
また、施術後は激しい運動や飲酒、長時間の入浴などを避け、医師の指示に従ったアフターケアを実践することが大切です。
鼻のヒアルロン酸注入で失敗した場合の対処法は?
万が一、鼻のヒアルロン酸注入で問題が発生した場合、迅速かつ適切な対処が重要になります。
対処法は問題の種類や重篤度によって異なりますが、早期の対応により症状の改善が期待できる場合もあります。
緊急性の高い症状への対応
以下のような症状が現れた場合は、緊急性が高い可能性があるため直ちに施術を受けたクリニックに連絡することが必要です。
- 激しい痛みや腫れの急激な悪化
- 皮膚の色調変化(白色、灰色、青色になるなど)※
- 視野の変化や見え方の異常
- 発熱や全身症状の出現
これらの症状は血管閉塞などの重篤な合併症の可能性があり、 時間との勝負 となることが多いため、躊躇せずに医療機関を受診することが重要です。※参考: https://www.fda.gov/medical-devices/aesthetic-cosmetic-devices/dermal-fillers-soft-tissue-fillers
ヒアルロン酸分解酵素による修正方法
形や仕上がりに問題が生じたとき、ヒアルロン酸分解酵素を注入することで、すでに注入されたヒアルロン酸を溶解できる場合があります。
この施術は注入されたヒアルロン酸の量や部位、経過時間によって効果が異なるとされますが、多くの場合で改善が期待できるとされています。
ただし、完全に元の状態に戻すことは困難な場合もあり、複数回の施術が必要になることもあるでしょう。
長期的なフォローアップの重要性
問題が発生した場合は、施術を受けたクリニックで継続的な経過観察を受けることが重要です。
症状の改善には時間がかかる場合もあり、適切な評価と対応のタイミングを判断するためには、専門医による定期的なチェックが必要となります。
また、他の医療機関でのセカンドオピニオンを求めることも、選択肢を広げるうえで有効な手段の一つです。
鼻のヒアルロン酸注入を受けるためのチェックポイントは?
鼻のヒアルロン酸注入をリスク管理しながら受けるためには、事前の準備と適切なクリニック選びが大切です。
以下のチェックポイントを参考に、総合的な判断を行うことをおすすめします。
施術前の準備段階でのポイント
施術を検討する際は、まず複数のクリニックでカウンセリングを受け、比較検討することが重要です。
料金の安さだけでなく、医師の経験や説明のていねいさ、アフターケア体制などを総合的に評価しましょう。
また、ダウンタイムを考慮して、 重要な予定がない時期を選んで施術 を受けることも大切なポイントです。
医師とのコミュニケーションで重視すべきこと
医師との良好なコミュニケーションは施術の成功において重要な要素の一つです。
希望する仕上がりについて、可能な限り具体的に伝え、医師からの提案や意見についても十分に聞き、理解することが大切です。
理想と現実のギャップについても率直に話し合い、実現可能な範囲で施術計画を立てることが、希望する仕上がりに近づくために重要になってきます。
質問や不安がある場合は遠慮せずに確認し、納得できるまで説明を求めることも重要です。
継続的な関係性の構築
ヒアルロン酸注入は持続期間が限られているため、多くの方が複数回の施術を受けることを検討される場合があります。
長期的な美容計画を考慮し、信頼できる医師との継続的な関係を築くことで、よりリスクを抑えつつ希望する結果に近づくことが期待できるでしょう。
定期的な経過観察や相談を通じて、あなたの希望や変化に応じた施術計画を立てていくことにつながります。
鼻のヒアルロン酸注入ならAND美容外科へ
AND美容外科は、鼻のヒアルロン酸注入をはじめとした豊富な鼻整形メニューをご用意しています。
AND美容外科は、医療の力で「短期間で結果を出す」ことをコンセプトに、さまざまな施術を提供しています。
無料カウンセリングでは丁寧にお悩みや目標をうかがい、あなたに合った鼻整形の方法をご提案します。
カウンセリングのご予約は公式LINEにて24時間・365日受け付けています。
まずはお気軽にご相談ください。
AND美容外科の詳しい情報を見る
| 施術 | 金額 |
|---|---|
| 鼻プロテーゼ | 370,000円 |
| 鼻翼縮小術 | 210,000〜500,000円 |
| 鼻のヒアルロン酸注入 | 77,000円 |
| 鼻中隔延長術 | 500,000円 |
| 耳介軟骨移植(鼻尖形成術) | 500,000円 |
※保険適用外の自由診療となります。
※税込価格での記載です。
詳しい情報を見る
鼻のヒアルロン酸注入についてよくある質問
鼻のヒアルロン酸注入についてよくある質問にお答えします。
施術後すぐにメイクはできますか?
注入部位を避ければ、施術当日からメイクができるとされていますが、感染症のリスクを考慮し、施術後24時間程度はメイクを控えるよう推奨するクリニックも多いようです。
メイクをする際は、注入部位を強くこすったり、刺激を与えたりしないよう注意しましょう。
他の美容施術と併用することはできますか?
施術内容によって異なりますが、ヒアルロン酸注入と他の美容施術を同時に行うと、感染リスクや腫れが増大する可能性があるため注意が必要です。
複数の施術を検討している場合は、必ず事前に医師と十分に相談し施術計画を立てることが重要です。
アレルギー反応が起こる可能性はありますか?
ヒアルロン酸は元々人体に存在する成分のため、アレルギー反応は起こりにくいとされていますが、可能性はゼロではないと考えられています。
注入後に赤みや腫れ、かゆみなどが生じる場合もあります。
心配な場合は、事前にパッチテストを検討することもできるでしょう。
妊娠中や授乳中でも施術を受けることはできますか?
妊娠中や授乳中のヒアルロン酸注入の安全性に関する十分なデータはなく、多くのクリニックでは母体や胎児へのリスクを考慮し、施術を推奨していないことがあります(※)。
授乳期間が終了し、体調が安定してから改めて施術を検討することが推奨されます。※参考: https://www.fda.gov/medical-devices/aesthetic-cosmetic-devices/dermal-fillers-soft-tissue-fillers
【鼻プロテーゼに関する法的記載事項】
治療内容:鼻プロテーゼは、シリコンなどの人工物を鼻筋に入れ、鼻を高く通った形に整える手術です。
※オープン法・クローズ法を提供
標準的な治療回数:1回
標準的な費用:370,000円
標準的な治療期間:1〜2週間程度(ダウンタイムを含みます)
主なリスク:腫れ・痛み・内出血・異物感・熱感・発熱・だるさ・かゆみ・頭痛
使用機器:SA・UN・SI は未承認機器です。
※入手経路等:韓国SUN MEDICAL社のものを医師が個人輸入しています。
個人購入された医薬品などの使用によるリスクに関する情報は下記URLをご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/health_damage/index.html
※国内の承認医薬品等の有無:同一の成分や性能を有する国内承認医薬品等はありません。
※医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の対象外となります。
※諸外国における安全性等に係る情報:韓国KFDA中国CFDA、ベトナムVFA、台湾TFDA、タイTFDA、インドネシアBPOMの認証を取得しています。
【鼻尖縮小術に関する法的記載事項】
治療内容:鼻尖縮小術は、丸みを帯びて広がった鼻先の軟骨や脂肪にアプローチして形を整える施術です。
標準的な治療回数:1回
標準的な費用:500,000円
標準的な治療期間:1〜3ヶ月程度(ダウンタイムを含みます)
主なリスク:腫れ・痛み・内出血・異物感・熱感・発熱・だるさ・かゆみ・頭痛
【鼻翼縮小術に関する法的記載事項】
治療内容:鼻翼縮小術は、小鼻の広がりや鼻の穴の大きさをバランスよく整える施術です。
※オープン法・クローズ法を提供
標準的な治療回数:1回
標準的な費用:210,000〜500,000円
標準的な治療期間:1〜2週間程度(ダウンタイムを含みます)
主なリスク:腫れ・痛み・内出血・異物感・熱感・発熱・だるさ・かゆみ・頭痛
【鼻のヒアルロン酸注入に関する法的記載事項】
治療内容:ヒアルロン酸注入によって、鼻筋を自然に高く見せたり、鼻根や鼻先の形を整える施術です。
標準的な治療回数:1回
標準的な費用:77,000円
標準的な治療期間:数日程度(ダウンタイムを含みます)
主なリスク:腫れ・痛み・内出血・異物感・熱感・発熱・だるさ・かゆみ・頭痛
使用薬剤:ジュビダームビスタ ボラックスXC(承認薬)
【鼻中隔延長術に関する法的記載事項】
治療内容:鼻中隔延長術は、鼻の中心にある鼻中隔軟骨を延ばして、鼻先の高さ・角度・形を整える施術です。
※オープン法のみ提供
標準的な治療回数:1回
標準的な費用:500,000円
標準的な治療期間:3〜6ヶ月程度(ダウンタイムを含みます)
主なリスク:腫れ・痛み・内出血・異物感・熱感・発熱・だるさ・かゆみ・頭痛
【耳介軟骨移植(鼻尖形成術)に関する法的記載事項】
治療内容:耳介軟骨移植は、耳の軟骨を採取し、鼻先へ移植させる手術です。鼻先を高くしたり、前に出すことで鼻の形を整える施術です。
※オープン法・クローズ法を提供
標準的な治療回数:1回
標準的な費用:500,000円
標準的な治療期間:3〜6ヶ月程度(ダウンタイムを含みます)
主なリスク:腫れ・痛み・内出血・異物感・熱感・発熱・だるさ・かゆみ・頭痛
