鼻中隔延長術を検討している方の中には、「手術後に思うような仕上がりにならなかったらどうしよう」 「失敗した場合の修正は可能なの？」といった不安を抱えている方もいらっしゃるかもしれません。

鼻中隔延長術は、技術的な難易度が高いとされ、期待していた結果と異なる仕上がりになるケースもあるとされています。

この記事では、鼻中隔延長術で起こりうる失敗例の具体的な内容と原因、そして事前に確認すべきポイントについて詳しく解説します。

※本記事は2025年10月時点の情報をもとにまとめています。
※鼻中隔延長術は保険診療が適用されない自由診療となります。
※記事内の金額は税込です。
※ 鼻中隔延長術に用いられる機器の中には、国内において医薬品医療機器等法上の承認を受けていないものもあります。未承認の医薬品・医療機器については、「 個人輸入において注意すべき医薬品等について 」（厚生労働省）をご覧ください。

鼻中隔延長術の失敗とは？

鼻中隔延長術における「失敗」とは、手術前に設定した目標とは異なる仕上がりになったり、合併症が起こったりすることを指します。

美容施術という性質上、医学的に問題がない状態であっても、あなたの期待していた結果と異なれば「失敗」と感じることもあるでしょう。

鼻先の形状に関する失敗例

鼻中隔延長術後に多く報告される問題の一つが、鼻先の形状の変化です。

手術後に鼻先が想定よりも尖りすぎて不自然な形になったり、逆に鼻先が下がって重たい印象になったりするケースがあります。

また、鼻先が片側に曲がって左右非対称になる変形も起こりうるトラブルの一つです。

これらの問題は、移植する軟骨の形状や固定方法、元の鼻の構造との適合性などが影響する可能性があります。

軟骨に関連するトラブル

鼻中隔延長術では、主に耳介軟骨や肋軟骨を移植材料として使用しますが、この軟骨に関連したトラブルも報告されています。

移植した軟骨が体内で吸収されたり、位置がずれたりすることで、手術直後の形状が維持されない場合があるかもしれません。

特に耳介軟骨を採取した場合、採取部位の変形や違和感が残ることがあり、イヤホンの装着時に不快感を感じる方も多いです。

また、軟骨の強度が不足していた場合、時間の経過とともに鼻先の形が崩れる可能性も指摘されています。

感染や炎症による合併症

鼻中隔延長術後の感染率は報告頻度は高くないといわれていますが、一度感染が起こると重篤化する恐れがあります。

感染が生じた場合、移植した軟骨の除去が必要になったり、瘢痕組織の形成により修正手術が困難になったりする可能性もあるでしょう。

炎症が長期間続くと、組織の癒着や瘢痕拘縮により鼻の形状が変化し、朝天鼻が悪化するケースも報告されています。

感染の兆候としては、施術部位の持続的な痛み、腫れ、発熱、膿の分泌などがあり、これらの症状が現れた場合は速やかに医師に相談することが重要です。

鼻中隔延長術の失敗原因は？

鼻中隔延長術の失敗には、技術的な要因と術前の判断ミスの両方が関与している場合があります。

これらの原因を理解することで、リスクを抑える対策を講じることにつながるでしょう。

医師の技術力による問題

鼻中隔延長術は繊細な技術を要する施術とされ、医師の技量が仕上がりに影響する場合があります。

軟骨の採取、加工、固定の各段階で適切な技術が求められ、経験の浅い医師が施術を行った場合、期待通りの結果が得られない可能性があります。

特に、移植する軟骨の量や形状の判断、固定位置の決定などは、豊富な経験と高度な技術が必要とされる領域です。

また、あなたの顔の骨格や軟部組織の特徴を十分に分析せずに施術を行うことも、不満足な結果につながる要因の一つとして挙げられるのです。

術前カウンセリングの不足

十分な術前カウンセリングが行われていない場合、あなたの期待と実際の仕上がりの間にギャップが生じる可能性があります。

効果や限界について詳しい説明がなされていなかったり、あなたの希望を医師が正確に理解していなかったりすることが原因となる場合があります。

また、元々の鼻の形状や皮膚の厚さなどの個人差を考慮せずに、画一的な施術を行うことも失敗の原因となりうる要素です。

さらに、リスクや後遺症についての説明が不十分だった場合、術後のトラブルに対する適切な対応が遅れる可能性もあります。

解剖学的構造の個人差への対応不足

人の鼻の構造には個人差があり、同じ手術法を用いても結果が異なる場合があります。

鼻中隔軟骨の厚さや強度、鼻翼軟骨の形状、皮膚の厚さなどの要因が、施術結果に影響を与える可能性もあるでしょう。

これらの個人差を十分に評価せずに標準的な手術プランを適用した場合、期待していた効果が得られなかったり、予期しない変化が生じたりする恐れがあります。

また、過去に鼻の施術を受けたことがある場合、瘢痕組織や解剖学的変化により、初回手術よりも難易度が高くなる可能性があることも考慮すべき点です。

鼻中隔延長術の失敗を防ぐには？

鼻中隔延長術を受ける前には、事前の準備と適切な医師・クリニック選びが重要です。

ここでは、希望する結果に近づけるために必要な対策について詳しく解説します。

信頼できるクリニックと医師を選ぶ

クリニック選びでは、まず医師の専門性と経験実績を確認することが大切です。

形成外科専門医や美容外科専門医の資格を持ち、鼻の施術に豊富な経験を有する医師を選ぶことをお勧めします。

クリニックのホームページやカウンセリング時に、医師の経歴、症例数、学会発表実績などを確認し、十分な技術力を有しているかを判断しましょう。

また、施設の設備や衛生管理体制、アフターケア体制についても詳しく確認してください。

確認項目	チェックポイント
症例実績	鼻中隔延長術の年間症例数
施設設備	手術室の設備・衛生管理体制
アフターケア	術後フォロー体制の充実度

カウンセリングで確認すべき重要事項

カウンセリングでは、あなたの希望を具体的に伝えるとともに、施術の詳細について十分な説明を受けることが必要です。

ダウンタイムの期間や経過、想定される術後の腫れや痛みについて、詳しい情報を得ておきましょう。

また、万が一満足のいく結果が得られなかった場合の修正の可能性や費用についても、事前に確認しておくことが大切です。

医師選びでは、コミュニケーションの取りやすさも重要な判断基準の一つとなります。

術前準備と心構え

施術前の準備として、現在の健康状態や服用中の薬剤について正確に申告することが重要です。

血液をサラサラにする薬剤や抗炎症薬の服用は、術中の出血リスクや術後の回復に影響を与える可能性があるため、医師の指示に従って調整する必要があります。

また、喫煙や飲酒は創傷治癒を阻害する要因となり得るため、術前術後は控えることをお勧めします。

精神的な準備として、施術には一定のリスクが伴うこと、完璧な結果を保証するものではないことを理解し、現実的な期待値を持つことも大切です。

鼻中隔延長術失敗後の対処法

万が一、鼻中隔延長術の結果に満足できない場合や合併症が生じた場合の対処法について解説します。

早期の適切な対応により、状況の改善につながる可能性があります。

修正手術の実施可能性と課題

修正は技術的に可能な場合がありますが、初回手術よりも難易度が高くなりやすいです。

初回手術による瘢痕組織の形成、血流の変化、皮膚の薄化などにより、修正手術の際のリスクが増大する可能性があります。

修正手術の成功率や満足度は初回手術と異なる場合があるため、慎重な検討と十分な準備期間が必要となるでしょう。

また、修正手術を行う際は、より高度な技術と豊富な経験を有する医師を選択することが大切です。

修正手術のタイミングと準備

修正手術を検討する場合、初回手術から一定期間を空けることが一般的です。

腫れや炎症が完全に落ち着き、組織が安定するまで通常6ヶ月から1年程度の期間を要することが多いとされています。

この期間中に、現在の状態を詳しく評価し、修正の必要性や方法について検討を重ねることが大切です。

セカンドオピニオンを求めることも、適切な判断を下すために有効な手段の一つといえるでしょう。

鼻中隔延長術修正費用と保険適用

修正手術にかかる費用は、施術内容や範囲により異なります。

一般的に、初回手術と同等かそれ以上の費用がかかる場合が多く、修正費用として50万円から150万円程度の幅があるとされています。

美容目的の修正手術は基本的に保険適用外となりますが、機能的な問題が生じている場合には保険診療での対応が可能な場合もあるかもしれません。

費用面での負担を軽減するため、初回手術を行ったクリニックでの修正保証制度の有無についても、事前に確認しておくことをお勧めします。

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施術	金額
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鼻翼縮小術	210,000〜500,000円
鼻のヒアルロン酸注入	77,000円
鼻中隔延長術	500,000円
耳介軟骨移植(鼻尖形成術)	500,000円

※保険適用外の自由診療となります。
※税込価格での記載です。

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鼻中隔延長術についてよくある質問

ここからは、鼻中隔延長術に関する質問を紹介します。