矯正歯科・審美治療

マウスピース矯正で頭痛が起こるのはなぜ?対処法と注意点を解説

「マウスピース矯正を始めたら頭痛がするようになった…」「新しいマウスピースに交換するたびに頭が痛くなる」といったお悩みはありませんか?

マウスピース矯正中に頭痛を経験される方は、一定数いるようです。

その原因は、歯が動くときの圧力や、噛み合わせの変化、そしてそれに伴う筋肉の緊張など、いくつか考えられます。

この記事では、マウスピース矯正中に頭痛が起こる原因や対処法、そして予防策について詳しく解説します。

監修者
AND美容外科 医師
根本 敦子
【経歴】
東京医科歯科大学歯学部付属病院にて臨床研修医
東京医科歯科大学歯学部付属病院摂食機能構築学専攻生修了
医療法人社団世航会デンタルオフィス 分院長勤務
九段下スターデンタルクリニック 勤務
医療法人社団有心会クリア歯科モノリス院 勤務
南青山矯正歯科クリニック 院長

【資格】
インビザラインGo ディプロマ取得
スリーアイインプラント ディプロマ取得
Biotouch Japan dental lip course ディプロマ取得
terna japan ヒアルロン酸注入・ボツリヌス治療 ディプロマ取得

※本記事は2025年11月時点の情報をもとにまとめています。
※マウスピース矯正は保険診療が適用されない自由診療となります。
※記事内の金額は税込です。
※マウスピース矯正に用いられる機器の中には、国内において医薬品医療機器等法上の承認を受けていないものもあります。未承認の医薬品・医療機器については、「個人輸入において注意すべき医薬品等について」(厚生労働省)をご覧ください。

マウスピース矯正で頭痛が起こる原因は?

マウスピース矯正中に頭痛を感じる原因は、一つではありません。おもな原因を知ることで、ご自身に合った対策を見つけやすくなるでしょう。

頭痛のおもな原因を、以下で紹介します。

ご自身の状況と照らし合わせながら、頭痛の原因を探ってみてください。

神経が刺激されるため

マウスピース矯正では、歯を少しずつ動かすために、歯を支えている「歯根膜(しこんまく)」という組織に持続的な力が加わります。

歯根膜は、歯と顎の骨をつなぐ大切な組織なのですが、ここに圧力がかかると神経を刺激して頭痛として感じられることがあるのです。

特に、新しいマウスピースに交換した直後や、矯正を始めたばかりの頃に起こりやすい症状といえるでしょう。

噛み合わせの変化によって筋肉バランスが崩れるため

マウスピース矯正は、歯の位置を少しずつ動かして浮く矯正法です。

この過程で、一時的に噛み合わせが不安定になることがあります。

噛み合わせが不安定になると、顎や首周りの筋肉のバランスが崩れやすくなります。その結果、首や肩のコリが生じ、頭痛につながってしまうことがあるのです。

食いしばりによる筋肉緊張のため

マウスピースを装着することで、お口の中に違和感を覚える方もいます。その違和感から、無意識に食いしばりや歯ぎしりが増えてしまうことがあります。

食いしばりによってこめかみや頬の筋肉(側頭筋や咬筋)が緊張すると、筋緊張性頭痛が起こることがあります。

これは、こめかみや後頭部にぎゅっと締め付けられるような痛みを感じるのが特徴です。

ストレスによる影響のため

マウスピース矯正中は、お口の中の変化や、多少の痛み、マウスピースの着脱やお手入れなどに気を使うため、ストレスを感じることがあるかもしれません。

ストレスは、筋肉を緊張させたり、血管を収縮させたりする原因にもなり得ます。こうした要因が重なることで、頭痛が起こりやすくなることも考えられます。

マウスピース矯正による頭痛の特徴と症状

マウスピース矯正中に起こる頭痛には、いくつかの特徴があります。

ご自身の症状を正しく理解することで、適切な対処法を見つけやすくなります。

マウスピース矯正による頭痛の特徴を、以下で紹介します。

頭全体を締め付けられるような痛みがある

マウスピース矯正中に多く見られる頭痛の一つが、「筋緊張性頭痛」です。

頭全体を締め付けられるような、鈍い痛みが特徴です。

こめかみや後頭部、首筋にかけて、重い感じや圧迫感があると感じる方もいらっしゃいます。特に、午後から夕方にかけて症状が強くなる傾向があるようです。

頭痛が起こりやすいタイミングがある

マウスピース矯正による頭痛は、次のようなタイミングで起こりやすい傾向があります。

  • 矯正開始後の1~2週間程度
  • 新しいマウスピースに交換した直後
  • 長時間マウスピースを装着した後
  • ストレスを多く感じるとき

これらのタイミングを把握しておくことで、事前に心構えをしたり、対策を立てたりすることにつながるでしょう。

頭痛以外の症状がでることもある

マウスピース矯正中の頭痛は、他の症状と併発することもあります。例えば、首や肩のコリ、顎の違和感、耳鳴りなどが同時に起こることがあります。

また集中力が低下したり、睡眠の質が悪くなったりすることもあるようです。

これらの症状が複数重なる場合は、顎関節症(がくかんせつしょう)の可能性も考えられますので、一度歯科医師に相談してみるとよいでしょう。

マウスピース矯正中の頭痛への対処法

マウスピース矯正中に頭痛が起きた場合の、対処法をご紹介します。

症状に応じて、適切な方法を試してみましょう。ただし症状が長引く場合は、医療機関に相談してください。

セルフケアで対処する

軽い頭痛であれば、次のようなセルフケアも試してみてください。

  • マッサージ:こめかみや首筋を優しくマッサージする
  • 温熱療法:温めたタオルで首や肩を温める
  • 休息:充分な睡眠と休養を取る
  • リラクゼーション:深呼吸や軽いストレッチを行う

特にマッサージは、血行を促進し筋緊張の緩和に役立つ可能性があります。

鎮痛剤を使用する

痛みがつらいときは、市販の鎮痛剤を服用することも一つの方法です。「アセトアミノフェン」や「イブプロフェン」など配合された、一般的な鎮痛剤が頭痛の軽減に役立つでしょう。

ただし、鎮痛剤はあくまで一時的な対処法として考え、長期間にわたる使用は避けましょう。

服用する際は、歯科医師や薬剤師に相談することをおすすめします。

また市販の頭痛薬を使用する際は、製品説明書をよく読み、用法・用量を守って使用しましょう。

生活習慣を工夫する

日常生活の中で、頭痛を予防するための工夫も大切です。

規則正しい睡眠時間を確保し、できるだけストレスを軽減するよう心がけましょう。

またこまめな水分補給やバランスの取れた食事を心がけ、カフェインの過剰摂取は控えることが望ましいでしょう。

マウスピース装着時間を調整する

頭痛が強い場合は、マウスピースの装着時間を一時的に調整することもあります。

ただし装着時間の変更は、必ず担当の歯科医師に相談してから行ってください。

自己判断での装着時間を短くすると、矯正効果に影響が出る可能性があります。

医療機関への相談が必要なケースもある

マウスピース矯正中の頭痛は一時的なものがほとんどですが、中には医療機関への相談が必要なケースもあります。

心配な点がある場合は、まずは矯正を行っているクリニックに相談してみましょう。

医師への相談が必要なケースや、相談のポイントを以下で解説します。

受診を検討すべき症状

以下の症状が見られる場合は、医療機関や医師への相談をおすすめします。

  • 激しい頭痛
  • 頭痛と発熱
  • めまい・吐き気を伴う頭痛

特に激しい頭痛や他の症状を伴う場合は、速やかに受診してください。

医師へ相談する際のポイント

医師に相談する際は、以下の点を整理して伝えると、的確なアドバイスが得られやすいでしょう。

  • 頭痛が発生した時期
  • 痛みの程度(ズキズキする、締め付けられる など)
  • 痛みが続く時間
  • どのような時に痛むか(マウスピース装着時、取り外した後 など)

頭痛がする時にこれらの情報をメモしておくと、医師が原因を特定するのに役立ちます。

また現在服用している薬や、過去にかかった病気(既往歴)なども、併せて知らせましょう。

セカンドオピニオンも検討する

矯正を依頼している歯科医師に相談しても症状が改善しない場合や、不安が解消されない場合は、セカンドオピニオンを求めることも一つの選択肢です。

他の専門医の意見を聞くことで、新たな解決策が見つかる可能性があります。

矯正歯科の専門医や、口腔外科医への相談も検討してみてください。ただし、あとでトラブルにならないよう、まずは担当医と十分に話し合ってみましょう。

マウスピース矯正による頭痛を予防する方法

マウスピース矯正中の頭痛は、事前の対策により予防できる場合があります。
日常生活の中で意識できる予防法をご紹介します。
これらの対策を実践することで、快適に矯正を進められるでしょう。

マウスピース矯正中の頭痛は、事前の対策によって予防できる場合があります。

ここでは、日常生活の中で手軽にできる予防法をご紹介します。

マウスピースを正しく装着する

マウスピースの正しい装着は、頭痛予防の基本です。無理に押し込まず、歯にしっかりフィットするように丁寧に装着しましょう。

装着後に強い違和感がある場合は、担当の歯科医師に相談して調整してもらいましょう。

正しく装着することで、余分な圧力がかかったり、筋肉が緊張したりするのを避けることができるでしょう。

ストレス管理と生活リズムを改善する

ストレスは筋肉の緊張を高め、頭痛の原因になります。

適度な運動や趣味の時間を作り、リラックスする時間を確保してください。

また、規則正しい睡眠時間を保つことも重要です。十分な休息は体の回復力を高め、頭痛を予防する効果が期待できるでしょう。

お口やマウスピースを清潔に保つ

マウスピースやお口の中を清潔に保つことで、不快感や違和感を軽減できる場合があります。

マウスピースは毎日洗浄し、お口の中も丁寧に歯磨きをしましょう。

清潔な状態を維持することで、炎症などを防ぎ、不快感の軽減につながります。

また、定期的に歯科検診を受けてお口の状態をチェックすることも大切です。

装着時間を段階的に延ばす

マウスピース矯正を始めたばかりの頃は、いきなり推奨装着時間を守ろうとせず、段階的に装着時間を延ばしていく方法も有効です。

最初は短時間から始め、徐々に慣れていくことで、体への負担を減らすことができます。

ただし装着スケジュールの変更は、必ず担当の歯科医師と相談して決めるようにしてください。

マウスピース矯正ならAND美容外科へ

AND美容外科は、マウスピース矯正をはじめとした豊富な矯正メニューをご用意しています。

AND美容外科は、医療の力で「短期間で結果を出す」ことをコンセプトに、さまざまな施術を提供しています。

無料カウンセリングでは丁寧にお悩みや目標をうかがい、あなたに合ったマウスピース矯正方法をご提案します。

カウンセリングのご予約は公式LINEにて24時間・365日受け付けています。

まずはお気軽にご相談ください。

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■マウスピース矯正(税込)
項目 金額
インビザラインGo(片顎) 572,000円
インビザラインGo(両顎) 748,000円
初診料(カウンセリング) 5,500円
クリンチェック 44,000円
リテーナー(片顎) 44,000円
リテーナー(両顎) 88,000円
毎回の診察料 5,500円/回

※自由診療(保険適用外)・税込価格
※副作用・リスク:歯肉の退縮や、歯根吸収、虫歯、歯周病、歯肉炎、歯の脱灰
※治療回数:2~24回、治療期間:3ヶ月~2年

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マウスピース矯正についてよくある質問

マウスピース矯正についての、よくある質問と回答を紹介します。

Q. マウスピース矯正による頭痛はどのくらいの期間続く?

多くの場合、数日から1週間程度で痛みが和らぐとされています。

個人差があるため、2週間ほど続く場合もありますが、それ以上長引く場合は担当の歯科医師に相談しましょう。

新しいマウスピースに交換するたびに同様の症状が現れることがありますが、回数を重ねるごとに軽減される傾向があります。

Q. インビザラインとワイヤー矯正では頭痛の起こりやすさに違いはある?

ワイヤー矯正は金属による刺激や急激な力による痛みが、マウスピース矯正は筋肉の緊張による頭痛が起こりやすい傾向があります。

どちらの矯正方法でも頭痛は起こる可能性があるため、症状に応じた適切な対処が必要です。

Q. 頭痛があってもマウスピースの装着を続けるべき?

軽度の頭痛であれば、マウスピースの装着を継続しながら様子を見ましょう。

ただし激しい痛みや他の症状を伴う場合は、一時的に装着を中断し、担当の歯科医師に相談してください。

自己判断で長期間の装着を中断すると、矯正効果に影響が出る可能性があるため、担当の歯科医師の指示に従ってください。


【マウスピース矯正に関する法的記載事項】
施術内容:マウスピース矯正は、透明なマウスピース型の装置を用いて歯並びを整える矯正治療です。短期間での改善を目指せる「インビザラインGo」は、前歯の軽度な乱れやすき間など、特定の症状に対応したプログラムです。
標準的な治療回数:2〜24回
標準的な治療期間:3か月~2年(治療回数、期間には個人差があります)
標準的な費用:572,000〜841,500円
おもなリスク:副作用:歯肉の退縮や、歯根吸収、虫歯、歯周病、歯肉炎、歯の脱灰

※マウスピース型矯正システム「インビザラインGO」は未承認機器です。
※入手経路等:アメリカのAlign Technology, Inc.が開発した製品を、正規の販売代理店を通じて入手しています。
輸入された医薬品などの使用によるリスクに関する情報は下記URLをご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/health_damage/index.html
※国内の承認医薬品等の有無:国内にもマウスピース型矯正装置として医薬品医療機器等法の承認を受けているものは複数存在します。
※医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の対象外となります。
※諸外国における安全性等に係る情報:重大な副作用についての報告はありません。