矯正歯科・審美治療

マウスピース矯正で口ゴボは治る?期間・費用・適応例を詳しく解説

「口元の突出感が気になって、人前で笑うのが恥ずかしい」

そんな悩みを、マウスピース矯正で解決したいと考える方も少なくありません。

「口ゴボ」という表現は、正式な医学用語ではなく、口元が「ごぼっ」と前に出ている状態を指す俗称です。

歯が前に出ていることで起こる「歯性口ゴボ」と、顎の骨格に由来する「骨格性口ゴボ」とに大きく分けられ、それぞれで治療のアプローチが異なります。

マウスピース矯正は、軽度〜中等度の歯性口ゴボで改善につながる可能性がある一方、骨格性のケースでは対応に限界があるとされています。

施術費用は部分矯正で10万~60万円、全体矯正で60万~100万円程度。期間は軽度で10~14か月、中等度では18か月以上が一般的な目安です。

本記事では、マウスピース矯正で改善が見込めるケースとそうでないケース、費用や期間の相場、医院選びのポイントまで詳しく解説します。

監修者
AND美容外科 医師
根本 敦子
【経歴】
東京医科歯科大学歯学部付属病院にて臨床研修医
東京医科歯科大学歯学部付属病院摂食機能構築学専攻生修了
医療法人社団世航会デンタルオフィス 分院長勤務
九段下スターデンタルクリニック 勤務
医療法人社団有心会クリア歯科モノリス院 勤務
南青山矯正歯科クリニック 院長

【資格】
インビザラインGo ディプロマ取得
スリーアイインプラント ディプロマ取得
Biotouch Japan dental lip course ディプロマ取得
terna japan ヒアルロン酸注入・ボツリヌス治療 ディプロマ取得

※本記事は2025年10月時点の情報をもとにまとめています。
※マウスピース矯正は保険診療が適用されない自由診療となります。
※記事内の金額は税込です。
※マウスピース矯正に用いられる機器の中には、国内において医薬品医療機器等法上の承認を受けていないものもあります。未承認の医薬品・医療機器については、「個人輸入において注意すべき医薬品等について」(厚生労働省)をご覧ください。

マウスピース矯正で口ゴボは改善できる?

マウスピース矯正は、透明なアライナーで歯を少しずつ動かしていく方法です。

口ゴボ(口元の突出感)の改善は、歯並びや前歯の傾きが原因なら対応できる場合がありますが、骨格的な要因では限界があるとされています。

どのタイプに当てはまるかを知ることが、治療を考えるうえで大切なポイントになります。

改善が期待できる口ゴボのタイプ

マウスピース矯正で改善が見込めるのは、主に歯並びが原因となっている口ゴボです。

たとえば、前歯が前に倒れている場合や、歯並びの乱れによって口元が前に出て見えている場合がこれにあたります。

こうしたケースでは、歯を後ろに移動させることで横顔の印象が少し整うこともあります。

また、口呼吸や舌の使い方の癖が原因となっている場合も、矯正によって改善が期待できるとされています。

改善が困難な口ゴボのタイプ

マウスピース矯正だけでは十分な改善が難しいとされる口ゴボもあります。

たとえば、骨格的に上顎が前に出ている「骨格性上顎前突」や、下顎の成長が弱い「下顎劣成長」が原因の場合です。

また、重度の歯並びの乱れで大きな歯の移動が必要なケースでは、マウスピース単独での対応は限られるとされています。

このような場合は、ワイヤー矯正や外科的な施術といった他の方法を併用する必要が出てくることもあります。

マウスピース矯正の改善メカニズム

マウスピース矯正は、オーダーメイドのアライナーが歯に持続的に力をかけることで歯を少しずつ動かしていきます。

この過程で歯槽骨もリモデリングされ、新しい歯列に適応していきます。

歯を後方に移動できる場合があり、それに伴って口元の突出感が軽減される可能性もあります。

ただし、移動量や見た目の変化には個人差があるため、実際の適応は歯科医師の診断が不可欠です。

マウスピース矯正による口ゴボ施術の費用はどれくらい?

マウスピース矯正による口ゴボ施術の費用は、施術範囲や症例の複雑さによって変動します。

適切な予算計画を立てるためには、施術内容ごとの費用相場を把握しておくことが大切です。

部分矯正と全体矯正の費用相場

部分矯正の場合、10万円から60万円程度に設定されていることがあります。

前歯部のみの比較的軽度な調整で済む場合は、費用を抑えられることもあります。

一方、全体矯正では60万円から100万円程度が目安となり、症例によっては120万円を超えることもあります。

症例の複雑さや施術期間により最終的な費用が決まるため、カウンセリングで詳細な見積もりを確認することが重要です。

費用の詳細な内訳

費用の内訳は、基本診断料・装置料・調整料・保定装置料の4つが主な構成要素です。

項目 費用目安 備考
基本診断料 5万円~10万円程度 精密検査やシミュレーション作成費用を含む
装置料 50万円~80万円程度 全体矯正の場合、費用の大部分を占めることが多い
調整料 月額3,000円~5,000円程度 施術期間に応じて総額が変動
保定装置料 3万円~5万円程度 矯正後の歯並びを維持するために必要

他の施術法との費用比較

マウスピース矯正は、表側ワイヤー矯正(70万〜120万円程度)と同程度の価格です。

裏側矯正(110万〜170万円程度)と比較すると、費用を抑えられる場合が多い施術方法です。

ただし、マウスピース矯正のみで希望する歯並びの改善が難しいケースでは、追加でワイヤー矯正や外科手術が必要になることもあります。

その場合は総費用が増加する可能性があるため、初期診断で適応を見極めることが費用面でも重要な判断材料となります。

マウスピース矯正による口ゴボ施術の期間はどれくらい?

マウスピース矯正による口ゴボ施術の期間は、症例の複雑さや施術目標によって異なります。

目安となる期間を把握しておくことで、計画を立てやすくなるでしょう。

症例別の施術期間の目安

マウスピース矯正の期間は症例によって異なります。

代表的な目安は次のとおりです。

  • 軽度の歯並びで非抜歯の場合:10〜14ヶ月程度
  • 中等度の不正咬合や抜歯を伴う場合:1年半〜3年程度

ただし、これはあくまで目安です。歯の動きやすさ、骨の状態、生活習慣などによっても期間は変わります。

「思ったより長く感じるかも」と不安に思う方も、定期的に歯科医師と経過を確認し、進捗を見える化してもらうことで安心しやすくなります。

施術の段階別プロセス

マウスピース矯正は、いきなり装置をつけるのではなく、いくつかのステップを経て進んでいきます。

全体の流れを把握しておくと、先の見通しが立ちやすく不安の軽減につながります。

段階 内容 詳細
第一段階 詳細なカウンセリングと精密検査 悩みのヒアリング、口腔内検査、レントゲンや3Dスキャン。骨格的要因も確認。
第二段階 施術計画の立案と説明 ソフトで歯の動きをシミュレーションし、アライナーの枚数や期間を提示。
第三段階 矯正施術の実施 アライナーを1日20〜22時間装着し、7〜10日ごとに交換。少しずつ歯を動かす。

保定期間の重要性

マウスピース矯正で歯を動かした後は、そのままにすると歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」が起こる可能性があります。

これを防ぐために、矯正終了後は一定期間「保定装置(リテーナー)」を装着して歯列を安定させる必要があります。

保定期間の目安はおおよそ2年程度とされており、その間は定期的な経過観察を受けながら歯並びを管理していきます。

このステップをきちんと行うことで、矯正の結果を長く維持しやすくなります。

マウスピース矯正の限界と注意すべき点は?

マウスピース矯正による口ゴボの改善には適したケースとそうでないケースがあり、技術的な制約や日常生活での注意点も伴います。

事前に理解しておくことで、治療計画をより現実的に立てやすくなります。

技術的に対応が難しいケース

マウスピース矯正は、少しずつ歯を移動させる仕組みのため、大幅な歯の移動や複雑な咬合調整が必要な症例では十分な改善が得られにくい場合があります。

特に重度の叢生(歯並びの乱れ)や大きな抜歯空隙を閉じる必要があるケースでは、他の矯正法との併用が検討されることもあります。

装着時間を守ることの重要性

アライナーは通常、1日20〜22時間の装着が推奨されています。

装着時間が不足すると歯の移動が計画通りに進みにくく、治療期間が延びる可能性があります。

また、紛失や破損があると治療計画に影響が出るため、生活スタイルに合わせた自己管理が必要です。

口腔衛生に関するリスク

アライナー装着中は口腔内の自浄作用が低下することがあり、虫歯や歯周病のリスクが高まると指摘されています。

予防のためには、毎回の食後の歯磨きやアライナー自体の清掃を徹底することが重要です。

加えて、定期的な歯科検診やクリーニングを受けることで、口腔内の健康を維持しやすくなります。

スムーズな進行のための歯科医院選びのポイントは?

マウスピース矯正による口ゴボ改善を検討する際には、医院や医師の選択が重要です。

診断設備や経験の違いにより、治療計画や進行の仕方に差が出ることもあるため、事前に確認しておきたいポイントを整理してみましょう。

医師の資格と経験を確認する

矯正歯科の専門的な知識や経験を持つ医師に相談することが望ましいとされています。

特に矯正歯科専門医や認定医の資格の有無、マウスピース矯正に関する症例経験などは参考になるでしょう。

また、症例写真やこれまでの実績を提示してもらうことで、自分の症例に近いケースでどのような対応が行われているかを確認できます。

診断設備や検査体制をチェックする

精密な診断のためには、セファロ分析や3Dスキャン、咬合分析といった検査が役立つ場合があります。

こうした設備を備え、検査結果をもとに治療計画を立てられる医院を選ぶと安心です。

さらに、シミュレーションソフトを用いて予測される歯の移動を見せてもらえると、施術後のイメージを把握しやすくなります。

説明の丁寧さと対応の柔軟さ

施術を始める前に、治療計画、期間、費用、想定されるリスクについて十分な説明を受けられるかどうかは大切な確認ポイントです。

また、施術の途中で計画変更が必要になる場合や、マウスピース矯正だけでは対応が難しいと判断された際に、ワイヤー矯正や外科矯正との併用など他の選択肢を提示してくれる医院であれば、安心して相談できるでしょう。

マウスピース矯正ならAND美容外科へ

AND美容外科は、マウスピース矯正をはじめとした豊富な美容医療メニューをご用意しています。

AND美容外科は、医療の力で「短期間で結果を出す」ことをコンセプトに、さまざまな施術を提供しています。

無料カウンセリングでは丁寧にお悩みや目標をうかがい、あなたに合ったマウスピース矯正の方法をご提案します。

カウンセリングのご予約は公式LINEにて24時間・365日受け付けています。

まずはお気軽にご相談ください。

AND美容外科の
詳しい情報を見る

■マウスピース矯正(税込)

項目 金額
インビザラインGo(片顎) 572,000円
インビザラインGo(両顎) 748,000円
初診料(カウンセリング) 5,500円
クリンチェック 44,000円
リテーナー(片顎) 44,000円
リテーナー(両顎) 88,000円
毎回の診察料 5,500円/回

※自由診療(保険適用外)・税込価格
※副作用・リスク:歯肉の退縮や、歯根吸収、虫歯、歯周病、歯肉炎、歯の脱灰
※治療回数:2~24回、治療期間:3ヶ月~2年

AND美容外科の
詳しい情報を見る

マウスピース矯正と口ゴボについてよくある質問

マウスピース矯正と口ゴボにまつわるよくある質問をまとめました。

  • マウスピース矯正で口ゴボが悪化することはありますか?
  • マウスピース矯正中に痛みはありますか?
  • 未成年でもマウスピース矯正は受けられますか?

それぞれ解説していきます。

マウスピース矯正で口ゴボが悪化することはありますか?

マウスピース矯正は歯を少しずつ動かして口元の印象を整える方法ですが、計画通りに歯が動かないと口ゴボが強調されて見えることもあります。

そのため、治療中は定期的に歯科医師の診察を受け、必要に応じてアライナーの再設計などを行うことが重要です。

マウスピース矯正中に痛みはありますか?

新しいアライナーを装着した直後には、圧迫感や違和感を覚える場合があります。
多くの場合は時間の経過とともに慣れていきますが、痛みの強さや持続期間には個人差があります。

もし強い痛みが続くときは、アライナーの調整が必要なこともあるため、担当医に相談してください。

未成年でもマウスピース矯正は受けられますか?

永久歯が生えそろった段階で、未成年でもマウスピース矯正を検討できる場合があります。

ただし、成長期にある場合は骨格の変化を考慮した施術計画が求められるため、必ず歯科医師と相談して判断することが必要です。

その際は保護者の同意や協力も欠かせません。


【マウスピース矯正に関する法的記載事項】
施術内容:マウスピース矯正は、透明なマウスピース型の装置を用いて歯並びを整える矯正治療です。短期間での改善を目指せる「インビザラインGo」は、前歯の軽度な乱れやすき間など、特定の症状に対応したプログラムです。
標準的な治療回数:2〜24回
標準的な治療期間:3か月~2年(治療回数、期間には個人差があります)
標準的な費用:572,000〜841,500円
おもなリスク:副作用:歯肉の退縮や、歯根吸収、虫歯、歯周病、歯肉炎、歯の脱灰

※マウスピース型矯正システム「インビザラインGO」は未承認機器です。
※入手経路等:アメリカのAlign Technology, Inc.が開発した製品を、正規の販売代理店を通じて入手しています。
輸入された医薬品などの使用によるリスクに関する情報は下記URLをご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/health_damage/index.html
※国内の承認医薬品等の有無:国内にもマウスピース型矯正装置として医薬品医療機器等法の承認を受けているものは複数存在します。
※医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の対象外となります。
※諸外国における安全性等に係る情報:重大な副作用についての報告はありません。