マウスピース矯正中にコーヒーは飲める?着色を防ぐ正しい方法
「マウスピース矯正を始めたけれど、コーヒーは飲まないほうがいいの?」「マウスピースが変色してしまって恥ずかしい」このような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
コーヒーに含まれるタンニンやポリフェノールは、マウスピースの樹脂素材に付着して着色汚れの原因となることがありますが、適切な飲み方とケア方法を実践すれば、着色を防ぎながら矯正期間中もコーヒータイムを楽しめる場合があります。
この記事では、マウスピース矯正中のコーヒー摂取に関するリスクと、着色を防ぐ具体的な対策方法をわかりやすく解説します。
※本記事は2025年10月時点の情報をもとにまとめています。
※マウスピース矯正は保険診療が適用されない自由診療となります。
※記事内の金額は税込です。
※マウスピース矯正に用いられる機器の中には、国内において医薬品医療機器等法上の承認を受けていないものもあります。未承認の医薬品・医療機器については、「個人輸入において注意すべき医薬品等について」(厚生労働省)をご覧ください。
東京医科歯科大学歯学部付属病院にて臨床研修医
東京医科歯科大学歯学部付属病院摂食機能構築学専攻生修了
医療法人社団世航会デンタルオフィス 分院長勤務
九段下スターデンタルクリニック 勤務
医療法人社団有心会クリア歯科モノリス院 勤務
南青山矯正歯科クリニック 院長
【資格】
インビザラインGo ディプロマ取得
スリーアイインプラント ディプロマ取得
Biotouch Japan dental lip course ディプロマ取得
terna japan ヒアルロン酸注入・ボツリヌス治療 ディプロマ取得
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マウスピース矯正中のコーヒーはなぜ問題になる?
まずはマウスピース矯正中にコーヒーを飲むことで生じる問題について、知っておきましょう。
インビザラインなどのマウスピースは透明なポリウレタン樹脂でできており、この素材がコーヒーの色素成分に敏感に反応してしまうとされています。(※)
特に注意すべき点は、着色汚れ、変形リスク、虫歯の発生という3つの主要なトラブルです。
※参考:『https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40596984/』
『https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27660048/』
コーヒーによる着色メカニズムとは
コーヒーに含まれるタンニンとポリフェノールが、マウスピースの着色汚れの主要な原因とされています。これらの色素成分は分子が小さく、プラスチック素材の微細な隙間に侵入しやすい特徴があるためです。
一度付着した色素は通常の洗浄では除去が困難となる場合が多く、マウスピースの透明度が損なわれてしまうことがあります。
さらに、コーヒーの酸性度(pH4-5程度)も樹脂素材の表面を荒らし、より着色しやすい状態を作り出してしまいます。
参考:『https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40596984/』
熱による変形リスク
ホットコーヒー(通常60-80度)の温度はマウスピースを変形させる可能性があります。これは、マウスピースの素材であるポリウレタン樹脂が熱に弱く、60度を超える温度に長時間さらされると形状が変化するためです。
マウスピースが変形すると、歯に正しくフィットせず矯正効果が損なわれるほか、歯茎に不適切な圧力がかかり痛みや不快感が生じる可能性があります。
虫歯リスクの増加
砂糖やミルク入りのコーヒーを飲んだ後、マウスピースを装着したままだと、口腔内に糖分が閉じ込められ細菌が繁殖しやすくなるため、虫歯のリスクが高まります。
唾液の自浄作用が妨げられることも、口腔環境の悪化につながる要因です。
このような状況が続くと、矯正期間中に新たな虫歯ができてしまう可能性があります。
マウスピース矯正中でもコーヒーを飲む方法はある?
適切な方法でマウスピースとコーヒーの直接接触を避け、飲用後にケアをすれば、矯正中でも着色や矯正効果への悪影響を抑えてコーヒーを楽しめます。
以下に紹介する方法を組み合わせてみましょう。
マウスピースを外してから飲む
一つ目はコーヒーを飲む前にマウスピースを外すことです。
この方法により、着色汚れ、変形リスク、虫歯リスクを回避することにつながります。
マウスピースは1日20-22時間の装着が推奨されているため、装着時間を守りつつコーヒータイムをとるといいかもしれません。
またその際は、外したマウスピースは専用ケースに保管し、紛失や破損を防ぐよう注意してください。
ストローを使用した飲み方
どうしてもマウスピースを外せない状況では、ストローを使用する方法があります。
できるだけ奥まで差し込み、マウスピースとの接触を抑えるのがコツです。
ただし、この方法でも完全に着色を防げるわけではないため、長時間の接触は避け、飲用後は速やかに口をすすぐことを心がけてください。
アイスコーヒーの選択
アイスコーヒーを選ぶとマウスピースの変形リスクを軽減できます。
冷たい飲み物でも着色問題は残りますが、熱による影響は避けられます。氷を多く入れるのも有効ですが、着色防止には他の対策も併用することが重要です。
着色してしまったマウスピースの対処法とは?
マウスピースが着色しても、専用洗浄剤や家庭用品を使った適切なケアで改善する可能性があります。
ただし、強力な洗剤や研磨剤は素材を傷つけるため注意が必要です。
専用洗浄剤の活用
マウスピース専用の洗浄剤を使用することで着色汚れの除去が期待できるでしょう。
使用方法は製品によって異なりますが、一般的には15-30分程度浸け置きした後、ブラッシングを行います。
週2-3回の定期的な使用により、着色の進行を抑えられる可能性があります。
重曹を使った自然な洗浄法
食用重曹を使った洗浄方法も、マウスピースの軽度の着色汚れに有効な場合があります。
ぬるま湯に重曹を溶かした溶液にマウスピースを浸け、やわらかい歯ブラシで優しくブラッシングします。
研磨作用があるため、力を入れすぎないよう注意することが大切です。この方法は週1回程度の頻度で実施することをおすすめします。
超音波洗浄機の利用
より本格的なケアを求める場合は、超音波洗浄機の使用もいいでしょう。
微細な振動により、手では届かない細かい汚れまで除去でき、専用の洗浄液と組み合わせることで、さらに清掃効果が期待できると考えられます。
ただし、機器の取扱説明書に従って正しく使用することが重要です。
マウスピース矯正中に注意すべき他の飲み物は?
コーヒー以外にも、マウスピース矯正中は着色リスクや酸性度の問題から注意すべき飲み物が多くあります。
日常的に飲む飲料の特性を理解し、摂取に気を配ることが重要です。
紅茶やワインの着色リスク
紅茶に含まれるタンニンも、コーヒーと同様に着色力を持っているとされています。
また赤ワインのアントシアニンという色素成分も、マウスピースに着色汚れをもたらす可能性があります。
これらの飲み物もコーヒー同様注意深く摂取することをおすすめします。特に濃い色の飲み物ほど、着色リスクが高くなる傾向にあるでしょう。
炭酸飲料と酸性飲料
コーラなどの炭酸飲料は着色と酸によるマウスピースの劣化リスクがあり、柑橘系ジュースやスポーツドリンクの強い酸性も表面を傷めます。
酸性度の高い飲料摂取後はていねいな口すすぎが必要で、糖分を含むものは虫歯予防のためにも注意が必要です。
着色リスクの低い飲み物
| 飲み物の種類 | 着色リスク | 注意点 |
|---|---|---|
| 水 | なし | なし |
| 白湯 | なし | 温度に注意が必要 |
| 麦茶 | 軽度 | 長時間接触は避ける |
| 牛乳 | なし | 糖分による虫歯リスクあり |
水や白湯は着色リスクがほとんどなく、矯正期間中の水分補給に適しています。
日常的なマウスピースケアで注意すべきポイントは?
コーヒーを飲む習慣がある場合、マウスピースの着色や臭いを防ぎ、状態を維持するためには、適切な洗浄・保管方法を身につけ、毎日のケアを習慣化することが重要です。
食後のケア方法
コーヒーを飲んだ後はできるだけ口をすすいでからマウスピースを装着しましょう。
可能であれば軽く歯磨きを行い、口腔内の色素成分や糖分を除去することも効果的です。
またマウスピース自体も水で軽くすすいでから装着すると、より清潔な状態を保つことにつながります。
正しい洗浄方法
毎日の基本的な洗浄は、ぬるま湯と歯ブラシを使って行います。
熱いお湯は変形の原因となるため、必ず体温程度の温度を保つよう注意してください。
- やわらかい歯ブラシでマウスピース全体を優しくブラッシング
- 特に歯が当たる部分や溝の部分を重点的に清掃
- 中性洗剤を少量使用することも可能とされる
- 洗浄後はしっかりと水ですすぐ
強く磨きすぎると表面に傷がつき、かえって汚れが付着しやすくなる場合があります。
保管時の注意点
マウスピースを外す際は、専用ケースで乾燥した状態で保管し、細菌繁殖や臭いの発生を防ぎましょう。
また変形を避けるため直射日光や高温を避け、ケースも清潔に保つことが重要です。
歯科医院での定期チェックはどのくらい重要?
コーヒーを飲む習慣がある場合、マウスピース矯正中の定期的な歯科医院でのチェックは、着色や虫歯の早期発見、適切なケア指導、マウスピースの交換時期の判断のために重要です。
着色汚れの専門的な評価
歯科医師はマウスピースの着色具合や矯正への影響を専門的に診てくれます。
必要ならマウスピースの交換時期を早める判断もでき、家でのケアでは落ちない汚れには、専門的なクリーニング方法やホワイトニングのアドバイスももらえます。
個別のケア指導
個人の生活習慣やコーヒーの摂取状況に合わせて、適切なケア方法や洗浄スケジュール、市販の洗浄剤の選び方など、専門的なアドバイスがもらえます。
矯正の進行状況も考慮して、総合的に判断してもらえるため、歯科医院での定期チェックのメリットといえるでしょう。
トラブルの早期対応
着色以外にも、マウスピースの変形や破損などのトラブルの早期発見につながります。
虫歯や歯肉炎などの口腔トラブルについても、矯正期間中に適切な対応が期待できるでしょう。
定期チェックの頻度は通常月1回程度ですが、コーヒーを頻繁に飲む場合は相談してみるといいかもしれません。
早期発見と適切な対応により、矯正期間の延長や追加費用を避けられる可能性があります。
マウスピース矯正のコーヒーについてよくある質問
インビザライン装着中にカフェインレスコーヒーなら問題ない?
カフェインの有無にかかわらず、着色のリスクがあると考えられています。
タンニンやポリフェノールはカフェインレスでも含まれているためです。
マウスピースを外してから飲むことをおすすめします。
コーヒーミルクや砂糖を入れると着色しにくくなる?
ミルクや砂糖を加えても、着色の原因となる成分は薄まらないとされています。
むしろ糖分が増えることで、虫歯のリスクを高める可能性があります。
色の濃さだけではなく、糖分の有無にも注意が必要です。
マウスピース交換前なら着色しても大丈夫?
交換間近であっても、着色したマウスピースを装着し続けることは推奨されません。
見た目の問題だけでなく、雑菌が繁殖し、口臭の原因となる場合があります。
マウスピースが劣化し、矯正効果に影響を及ぼす可能性もあります。
業務用コーヒーマシンのコーヒーは着色しやすい?
一般的に、濃度が高いため着色しやすい傾向にあるでしょう。
特にエスプレッソベースのものは、より注意が必要とされています。
職場や外出先で飲む場合でも、基本的な対策を心がけることが大切です。
マウスピース矯正ならAND美容外科へ
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カウンセリングのご予約は公式LINEにて24時間・365日受け付けています。
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■マウスピース矯正(税込)
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| インビザラインGo(片顎) | 572,000円 |
| インビザラインGo(両顎) | 748,000円 |
| 初診料(カウンセリング) | 5,500円 |
| クリンチェック | 44,000円 |
| リテーナー(片顎) | 44,000円 |
| リテーナー(両顎) | 88,000円 |
| 毎回の診察料 | 5,500円/回 |
※自由診療(保険適用外)・税込価格
※副作用・リスク:歯肉の退縮や、歯根吸収、虫歯、歯周病、歯肉炎、歯の脱灰
※治療回数:2~24回、治療期間:3ヶ月~2年
詳しい情報を見る
【マウスピース矯正に関する法的記載事項】
施術内容:マウスピース矯正は、透明なマウスピース型の装置を用いて歯並びを整える矯正治療です。短期間での改善を目指せる「インビザラインGo」は、前歯の軽度な乱れやすき間など、特定の症状に対応したプログラムです。
標準的な治療回数:2〜24回
標準的な治療期間:3か月~2年(治療回数、期間には個人差があります)
標準的な費用:572,000〜841,500円
おもなリスク:副作用:歯肉の退縮や、歯根吸収、虫歯、歯周病、歯肉炎、歯の脱灰
※マウスピース型矯正システム「インビザラインGO」は未承認機器です。
※入手経路等:アメリカのAlign Technology, Inc.が開発した製品を、正規の販売代理店を通じて入手しています。
輸入された医薬品などの使用によるリスクに関する情報は下記URLをご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/health_damage/index.html
※国内の承認医薬品等の有無:国内にもマウスピース型矯正装置として医薬品医療機器等法の承認を受けているものは複数存在します。
※医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の対象外となります。
※諸外国における安全性等に係る情報:重大な副作用についての報告はありません。
