糸リフトの仕組みとは?注意点とクリニック選びのポイントを解説
「顔のたるみが気になるけれど、メスを使う施術には抵抗がある」と感じている方は多いのではないでしょうか。
「糸リフト」は、特殊な医療用の糸を皮下に挿入することで、物理的に肌を引き上げる美容施術です。
本記事では、糸リフトの仕組みや施術の流れ、クリニック選びのポイントなどについて解説します。
大阪大学皮膚科・形成外科
大阪警察病院形成外科勤務
愛媛大学医学部非常勤講師
インディアナ大学医学部解剖学講座講師
※本記事は2026年4月時点の情報をもとにまとめています。
※糸リフトは保険診療が適用されない自由診療となります。
※記事内の金額は税込です。
※糸リフトに用いられる機器の中には、国内において医薬品医療機器等法上の承認を受けていないものもあります。未承認の医薬品・医療機器については、「個人輸入において注意すべき医薬品等について」(厚生労働省)をご覧ください。
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糸リフトの仕組みとは
糸リフトは、肌を土台から引き上げることを目指す施術です。
まずは、糸リフトの仕組みについて2つのポイントを解説します。
糸表面についた「コグ」で物理的に引き上げる
糸リフトで肌が引き上げられるのは、糸表面についたコグ(トゲ状の突起物)が皮下組織に引っかかり、物理的に肌が引き上げられるためです。
リフトアップの力は、コグの大きさや密度によって異なります。
また、コグの形状が複雑なほど、皮下組織への固定力は高まる傾向にあります。
コラーゲンの生成が促され、美肌効果が期待できる
糸リフトの施術で皮下に挿入された糸は、体にとって異物として認識されます。
この異物に対する自然治癒反応として、コラーゲンやエラスチンの生成が促され、肌の弾力やハリといった美肌効果が期待できます。
糸リフトで使われる糸の種類
糸リフトには様々な種類の糸が使用されており、それぞれ特徴や持続期間が異なります。
ここでは、糸の種類について詳しく見ていきましょう。
「溶ける糸」と「溶けない糸」の違い
糸リフトに使用される糸は、大きく分けて吸収性の「溶ける糸」と非吸収性の「溶けない糸」の2種類があります。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| 溶ける糸 | 体内で徐々に分解・吸収される |
| 溶けない糸 | 体内に残り続ける |
一方、溶けない糸は溶ける糸よりも長期間の効果が見込めますが、感染リスクや将来的な除去について考慮する必要があります。
溶ける糸の種類とコグのタイプについて
溶ける糸には、素材の異なるいくつかの種類があります。
代表的な素材と特徴は次のとおりです。
- PDO糸:ポリジオキサノン製。数ヶ月程度で吸収される
- PLLA糸:ポリ乳酸製。コラーゲン生成作用が強いとされる
- PCL糸:ポリカプロラクトン製。長い期間をかけて吸収される
素材以外に糸の形状にも違いがあり、コグの向きや配置によってリフト力や適応部位が異なります。
たとえば、双方向にコグが付いた「バーブタイプ」は、両側から組織をつかむため固定力が高いとされています。
施術部位や目的に応じて、適切な糸を選択することが大切です。
糸の本数と挿入位置について
糸リフトの効果は、使用する糸の本数と挿入位置によっても変わります。
片側3〜5本程度が標準的な糸の本数とされていますが、たるみの程度や希望する効果によって調整されます。
また、頬やフェイスライン、あご下など複数の部位に適用することで、より自然な仕上がりが期待できるでしょう。
糸の挿入位置については、たるみの原因となっている部位を見極め、適切な方向に引き上げるルートを設計することが大切です。
糸リフトの施術の流れ
糸リフトの施術は、一般的に次の流れで進められます。
- カウンセリング・施術計画
- 洗顔・マーキング
- 局所麻酔の注入
- カニューレ(先端が丸い細い管)または針を使用した糸の挿入
- 糸の位置調整・固定
- 施術部位の確認・消毒
マーキングの段階では、引き上げたい方向や挿入位置を細かく設計します。
局所麻酔ののち、こめかみや耳の前などの目立ちにくい部位から針を刺し、皮下を通して目的の位置まで糸を運びます。
挿入後はコグが組織にしっかり引っかかるよう調整を行い、自然な仕上がりを目指します。
糸リフトのおもな効果
糸リフトにはどのような効果とリスクがあるのでしょうか。
ここでは、効果の現れ方とリスクについて解説します。
糸リフトの効果のメカニズム
糸リフトの効果は、施術直後と時間が経過してからとでメカニズムが異なります。
施術直後のリフト効果は、おもにコグによる物理的な引き上げ作用によるものです。
一方で、長期的な効果はコラーゲンやエラスチンの生成によるものとされています。
糸リフトのおもなリスクと施術後の注意点
糸リフトは切開を伴わない施術ですが、リスクがまったくないわけではありません。
糸リフトのおもなリスク
糸リフトのおもなリスクは、次のとおりです。
- 腫れや内出血:針の挿入による血管損傷が原因
- 項違和感:コグが組織に引っかかることで生じる
- 感染:挿入部位からの細菌侵入が原因
- 糸の露出:浅い位置への挿入や組織の薄さが原因
- 左右差:挿入位置や引き上げ方向のずれが原因
- ひきつれ感:コグの引っかかりが強すぎることが原因
これらのリスクは、施術者の技術や適切なアフターケアによって軽減できる可能性があります。
施術前にはリスクについて十分な説明を受け、理解しておくことが重要です。
糸リフトの施術後の注意点
糸リフトの施術後は、クリニックから指示されたケアを徹底することが大切です。
施術後に気をつけるべきポイントは、以下のとおりです。
- 激しい運動や飲酒を避ける
- 顔への強い刺激を避ける
- 就寝時は仰向けを心がけ、施術部位を圧迫しない
- サウナや長時間の入浴は控える
なお、施術後しばらく経っても違和感が続く場合は、施術を受けたクリニックに相談することをおすすめします。
糸リフトためのクリニック選びのポイント
糸リフトで満足のいく結果を得るためには、クリニック選びも重要なポイントです。
契約前に確認しておきたい項目は、以下のとおりです。
- 施術者の経験と症例数
- 使用する糸の種類と特徴の説明
- カウンセリング時の対応
- リスクや副作用についての説明
- 施術後のフォロー体制
- 料金体系の明確さ
施術に関する疑問点は遠慮なく質問し、納得したうえで判断しましょう。
複数のクリニックでカウンセリングを受けて比較・検討することも、より良い選択につながります。
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| スタンダード | やや硬めの19G糸を使用します。持続期間の目安は約12ヶ月です。 | 297,600円(12本〜) |
|---|---|---|
| プレミアム | やや柔らかい19G糸を使用します。持続期間の目安は約24ヶ月です。 | 477,600円(12本〜) |
| エグゼクティブ | 柔らかい18G糸を使用します。持続期間の目安は約36ヶ月です。 | 597,600円(12本〜) |
※料金は税込みです。
※上記価格は局所麻酔込みです。ご希望の際は静脈麻酔(55,000円)もございます。
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| 20本 | 部位例:ほうれい線/マリオネットライン | 44,000円 |
|---|---|---|
| 40本 | 部位例:口元 | 88,000円 |
| 50本 | 部位例:額/頰/アゴ下 | 110,000円 |
※料金は税込みです。
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糸リフトについてよくある質問
最後に、糸リフトについてよくある質問をまとめました。
糸リフトは繰り返し受けられる?
溶ける糸を使用した場合、効果が弱まってきたタイミングで再び施術を受けられる可能性があります。
糸リフトとHIFU(ハイフ)はどう違う?
糸リフトは物理的に糸で組織を引き上げる施術であるのに対し、HIFUは超音波エネルギーで皮下組織を熱凝固させる施術です。
糸リフトとは異なり、HIFUは徐々に効果が現れます。
たるみの程度や希望する効果によってどちらの施術が適しているか異なるため、医師への相談をおすすめします。
糸リフト後にMRIやCT検査は受けられる?
溶ける糸は金属を含みません。しかしMRIやCT検査時には、糸リフトを受けたことを伝えておくと安心です。
【スレッドリフト(糸リフト)使用機器・医薬品および注意事項】
治療内容:スレッドリフトは、特殊な糸を皮下に挿入し、たるんだ皮膚を内側から引き上げてリフトアップする切らないたるみ治療です。
標準的な治療回数:1回
標準的な費用:297,600〜597,600円(局所麻酔を含みます)
※部位・契約プランによって異なります。
標準的な治療期間:数日〜1週間程度(ダウンタイムを含みます)
主なリスク・副作用:腫れ、内出血、痛み、突っ張り感、左右差・凹凸、神経損傷、血管損傷
使用機器:<スタンダード>Cutting king Cobra Cog PDO 19G 100-170 Ltype、<プレミアム>Cutting King Cobra Cog PCL 19G 100-170 Ltype、<エグゼクティブ>Canula dynamic mold PLCL 18G 100-180 Ltype
<PDO cog 21G 90-160>
※PDO cog 21G 90-160は未承認医薬品です。
※入手経路等:当院医師の判断の元、韓国DermaLine社のものを個人輸入しています。
個人購入された医薬品などの使用によるリスクに関する情報は下記URLをご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/health_damage/index.html
※国内の承認医薬品等の有無:同一の成分や性能を有する国内承認医薬品等はありません。
※医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の対象外となります。
※諸外国における安全性等に係る情報:韓国KFDAの認証を取得しております。
<PDO cog 19G 100-170>
※PDO cog 19G 100-170は未承認医薬品です。
※入手経路等:当院医師の判断の元、韓国DermaLine社のものを個人輸入しています。
個人購入された医薬品などの使用によるリスクに関する情報は下記URLをご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/health_damage/index.html
※国内の承認医薬品等の有無:同一の成分や性能を有する国内承認医薬品等はありません。
※医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の対象外となります。
※諸外国における安全性等に係る情報:韓国KFDAの認証を取得しております。
<PCL modling arrow 18G >
※PCL modling arrow 18G は未承認医薬品です。
※入手経路等:当院医師の判断の元、韓国DermaLine社のものを個人輸入しています。
個人購入された医薬品などの使用によるリスクに関する情報は下記URLをご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/health_damage/index.html
※国内の承認医薬品等の有無:同一の成分や性能を有する国内承認医薬品等はありません。
※医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の対象外となります。
※諸外国における安全性等に係る情報:現在重大なリスクは報告されておりません。
<PCL molidng whale W 18G >
※PCL molidng whale W 18Gは未承認医薬品です。
※入手経路等:当院医師の判断の元、韓国Skin medience社のものを個人輸入しています。
個人購入された医薬品などの使用によるリスクに関する情報は下記URLをご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/health_damage/index.html
※国内の承認医薬品等の有無:同一の成分や性能を有する国内承認医薬品等はありません。
※医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の対象外となります。
※諸外国における安全性等に係る情報:韓国KFDAの認証を取得しております。
【ショッピングリフト(糸リフト)の医薬品および注意事項】
治療内容:ショッピングリフトとは、極細の吸収糸を皮膚の浅い層に多数挿入することで、肌のハリや弾力を高め、小ジワやたるみを改善する施術です。
標準的な治療回数:1回
標準的な費用:44,000〜110,000円
※部位・契約プランによって異なります。
標準的な治療期間:数日〜1週間程度(ダウンタイムを含みます)
主なリスク・副作用:腫れ・内出血・痛み・つっぱり感・左右差・凹凸・ひきつれ、アレルギー反応・感染症
使用機器・医薬品および注意事項
<PDO 30G 38-50>
※PDO 30G 38-50は未承認医薬品です。
※入手経路等:当院医師の判断の元、韓国DermaLine社のものを個人輸入しています。
個人購入された医薬品などの使用によるリスクに関する情報は下記URLをご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/health_damage/index.html
※国内の承認医薬品等の有無:同一の成分や性能を有する国内承認医薬品等はありません。
※医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の対象外となります。
※諸外国における安全性等に係る情報:ヨーロッパCE、韓国KFDAの認証を取得しております。
【医療HIFUに関する法的記載事項】
【ハイフに関する法的記載事項】
治療内容:超音波のエネルギーを皮膚の奥深くに集中させ、皮膚を切らずにリフトアップや脂肪溶解を行う美容医療技術です。医療機関で受けられる「医療HIFU」は、高出力で、より深い層までアプローチします。
標準的な治療回数:1回
標準的な費用:16,200円〜288,000円(税込)
※部位・契約プランにより異なります。
主なリスク・副作用:傷、毛嚢炎、色素沈着、むくみ
<ウルトラセルQ+>
標準的な治療回数:1回
標準的な治療期間:1日〜半年程度(ダウンタイムを含みます)
※ウルトラセルQ+は未承認機器です。
※入手経路等:ジェイシス社製(韓国)より入手しています。
※国内の承認医薬品等の有無:同一の成分や性能を有する国内承認医薬品等はありません。
※医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の対象外となります。
※諸外国における安全性等に係る情報:韓国のMFDS(旧KFDA)、欧州のCE承認済みです。
<ウルトラセルZI>
標準的な治療回数:3回
標準的な治療期間:3ヶ月
※ウルトラセルZIは未承認機器です。
※入手経路等:ジェイシス社製(韓国)より入手しています。
※国内の承認医薬品等の有無:同一の成分や性能を有する国内承認医薬品等はありません。
※医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の対象外となります。
※諸外国における安全性等に係る情報:韓国のMFDS(旧KFDA)承認済みです。
<ソノクイーン>
通院ペース:3ヶ月~半年に1回を推奨
※ソノクイーンは未承認機器です。
※入手経路等:当院医師の判断の元、個人輸入をしています。
個人購入された医薬品などの使用によるリスクに関する情報は下記URLをご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/health_damage/index.html
※国内の承認医薬品等の有無:同一の成分や性能を有する国内承認医薬品等はありません。
※医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の対象外となります。
※諸外国における安全性等に係る情報:ヨーロッパCEマーク取得。韓国にて承認済み。
