植毛は痛い?後悔しないための施術法の選び方と注意点を解説
「植毛施術は本当に痛い?」
「術後の生活はどうなる?」
植毛を検討されている方にとって、痛みの程度や期間に不安を抱えている方は多いでしょう。
実際は局所麻酔や鎮静剤によって、痛みを軽減して施術を受けられるとされています。
この記事では、植毛施術に関する痛みの実態と、後悔しないための施術法選択のポイントをわかりやすく解説します。
植毛を検討されている方の不安が軽減し、施術に臨める情報を提供しましょう。
大阪大学皮膚科・形成外科
大阪警察病院形成外科勤務
愛媛大学医学部非常勤講師
インディアナ大学医学部解剖学講座講師
※本記事は2025年9月時点の情報をもとにまとめています。
※自毛植毛は保険診療が適用されない自由診療となります。
※記事内の金額は税込です。
※植毛施術に用いられる機器の中には、国内において医薬品医療機器等法上の承認を受けていないものもあります。未承認の医薬品・医療機器については、「個人輸入において注意すべき医薬品等について」(厚生労働省)をご覧ください。
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植毛施術は本当に痛いの?
植毛施術で多くの方が心配されるのが「痛み」についてです。
現在の植毛施術では局所麻酔を使用するなど、多くのクリニックでは痛みに配慮した対応が行われています。
局所麻酔による痛み軽減の仕組み
植毛施術では、頭皮へ局所麻酔を行い、施術中の痛みの軽減を目指しています。
麻酔が効いている間は、採取部位や移植部位で痛みを感じにくくなります。
ただし、麻酔注射そのものに軽い痛みを感じる場合があるため、注射への不安がある方は事前にクリニックへ相談しましょう。
個人差による痛みの感じ方の違い
痛みの感じ方には個人差があり、同じ施術でも人によって感じ方には違いがあります。
痛みに敏感な方もいれば、感じにくい方もいらっしゃるでしょう。
体質や心理状態によっても痛みの感じ方は変わるとされているため、不安な方はクリニックのカウンセリングでしっかりと相談することをおすすめします。
個々の状況に応じ、多くのクリニックでは追加の対策として鎮静剤の使用などを検討してもらえる場合があります。
施術中と術後の痛みの違い
植毛施術では施術中の痛みと術後の痛みを分けて考える必要があります。
施術中は局所麻酔により痛みを感じにくい状態が保たれますが、術後は麻酔が切れるため軽い痛みや違和感を覚えるかもしれません。
術後の痛みは一般的に軽度から中程度で、鎮痛薬の服用により管理可能なレベルとされています。
痛みのピークは術後数日以内とされており、その後徐々に軽減していく傾向にあります。
植毛施術の種類によって痛みは変わる?
植毛施術にはおもにFUE法とFUT法という2つの方法があり、それぞれで痛みの特徴が異なるとされています。
どちらの方法を選ぶかによって、術中・術後の体験や回復期間が変わってくる可能性があります。
ご自身の状況や希望に合わせて適した方法を選択することが重要です。
FUE法の痛みの特徴
FUE法は、毛包を一つずつ採取する方法で、メスを使わないため傷跡が目立ちにくいとされています(※)。
採取部位では細かな点状の傷ができますが、大きな切開を伴わないため術後の痛みは比較的軽度と言われています。
FUE法では多くの場合、日常生活への影響を抑えながら回復を見込めるかもしれません。
ただし、採取する毛包数が多い場合は施術時間が長くなり、その分頭皮への負担が増える可能性もあります。
※参考:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16393599/
FUT法の痛みの特徴
FUT法は、後頭部の皮膚を帯状に切除して毛包を採取する方法です。
切開を伴うため、FUE法と比較して術後の痛みや違和感を感じる期間がやや長くなる傾向があります。
縫合した部分の痛みや引きつれ感を数日から1週間程度感じるでしょうが、鎮痛薬により管理可能なレベルとされています。
一方で、一度の施術で多くの毛包を採取できるため、施術時間の短縮につながるといわれています。
施術法の選び方のポイント
FUE法とFUT法のどちらを選ぶかは、痛みだけではなく以下の複数の要素を考慮して決めることが大切です。
- 必要な毛包数
- 傷跡の目立ちやすさ
- 回復期間の希望
- 今後の髪型の予定
- 費用面での考慮
上記の要素で自分に適した内容をクリニックの医師と相談しながら決めることをおすすめします。
どちらの方法にもメリットとデメリットがあるため、ご自身の状況に合った選択をしましょう。
術後の痛みはいつまで続くのか?
植毛施術後の痛みや不快感の一般的な経過を知っておくことで、術後の生活に対する不安が軽減されるでしょう。
ただし、個人差があることも理解しておくことが大切です。
術後すぐの痛みと対処法
植毛施術直後は麻酔が切れることで、軽度から中程度の痛みを感じる場合があります。
この時期の痛みは、処方された鎮痛薬によって和らぎ、管理可能なレベルまで抑えられるでしょう。
術後の痛みは適切な薬の服用により、日常生活に大きな支障をきたすことなく過ごせるケースが多いようです。
冷却パックや頭部を高くして休むなどの方法も痛み軽減に役立つ方法の一つです。
1週間程度の経過と注意点
術後1週間程度は、採取部位と移植部位の両方で軽い違和感や鈍痛を感じるかもしれません。
施術方法によって、痛みの感じ方や経過は多少異なります。
FUE法
1〜3日目:採取部や移植部に軽い痛みや違和感が出ることはありますが、鎮痛薬でコントロール可能でしょう
1週間以内:痛みは軽減し、多くの人は日常生活に支障がない程度まで回復するようです。傷跡も点状のため、痛みや腫れの期間は比較的短い傾向にあります
FUT法
1〜3日目:切開部に縫合があり、FUE法よりも痛みや突っ張り感が強めに出ることがあります
1〜2週間:抜糸までは傷口に違和感が続きますが、鎮痛薬で対応可能でしょう。完全な回復には数週間かかる場合もあり、FUE法よりも痛みの期間が長くなる傾向にあります
この期間は傷の治癒過程であり、徐々に症状は軽減していくでしょう。
頭皮の腫れが生じる場合もありますが、通常は数日から1週間程度で改善していきます。
異常な腫れや強い痛みが続く場合は、速やかに施術を受けたクリニックへ相談することが重要です。
長期的な経過
多くの方は術後1週間から2週間程度で日常生活に戻ることが期待できます。
しかし、場合によっては違和感やチクチクした感覚が数ヶ月から半年程度続くことがあります。
これは神経の回復過程や新しい毛髪の成長に伴う自然な現象の可能性もありますが、気になる症状が 長期間続く場合は医師への相談をおすすめします。
医師による定期的なフォローアップで、適切なケアを受けられるでしょう。
植毛で後悔しないためのポイントは?
植毛は、外見や印象に変化をもたらす施術のため、慎重な判断が求められます。
後悔を避けるためには、事前に十分な情報を集め、自分に合ったクリニックを選ぶことが大切です。
納得できる結果を目指すために、以下のポイントを参考にしてみましょう。
信頼できるクリニック選びの基準
植毛施術では、医師の技術とクリニックの体制が重要とされています。
以下の基準を参考にクリニックを選ぶことで、より納得のいく結果につながるでしょう。
- 十分な実績と経験をもつ医師がいる
- カウンセリングで詳しい説明が受けられる
- アフターケア体制が整っている
- 費用の内訳が明確である
- 症例写真や実績を確認できる
複数のクリニックでカウンセリングを受けて比較検討することで、より自分に合った選択につながるでしょう。
カウンセリングで確認すべき内容
カウンセリングでは遠慮せずに疑問や不安を相談することが大切です。
特に以下の点について詳しく確認しておくことをおすすめします。
- 施術法の選択理由と期待できる結果
- リスクや副作用について
- 術後ケアの方法と注意点
- 痛みの程度と持続期間
- 仕事復帰の目安
- 費用の詳細と追加料金の有無
納得できるまで説明を求め、不明な点があれば質問しましょう。
実現可能な範囲で目標を設定
植毛施術の結果については、現実的で実現可能な範囲での目標設定が、ご自身の納得感につながるでしょう。
植毛は薄毛の見た目を改善するのが目的とされていますが、必ずしも元の状態、つまり髪が豊かだった頃と同じ状態になるとは限りません。
個人差があり、期待した通りの密度や生え方にならない場合もあることを理解して臨むことが重要です。
医師と十分に相談して、実現可能な範囲での目標を設定することが後悔を避けるポイントです。
術後ケアで痛みを軽減する方法は?
適切な術後ケアは、痛みを和らげるだけではなく、施術後の経過に良い影響を与える場合もあります。
医師の指示に沿ってケアを行うことで、より快適に回復期間を過ごせるでしょう。
日常生活での注意点も含めて詳しくご紹介します。
薬を適切な方法で服用する
術後に処方される鎮痛薬は、指示された通りに服用することが重要です。処方薬を適切に服用することで、術後の痛みの緩和につながるでしょう。
痛みが強くなってから服用するより、定期的に服用する方が痛みをコントロールしやすい傾向にあります。
抗生物質が処方された場合は、感染予防のため最後まで服用するようにしましょう。
洗髪とシャンプーは低刺激で優しく
術後の洗髪は移植した毛髪を定着させるために重要な要素となります。
一般的に術後1〜2日後から軽い洗髪が可能になりますが、最初は以下のように優しく行いましょう。
- ぬるま湯を使用する
- 指の腹で優しく洗う
- 強くこすらない
- 低刺激のシャンプーを使用する
- ドライヤーは冷風または弱い温風で乾かす
具体的な洗髪開始時期と方法については、クリニックの指示に従って行いましょう。
日常生活で避ける・控えるべき注意事項
術後の回復を促進し痛みを軽減するため、日常生活では以下の点に注意して過ごすことが大切です。
- 激しい運動は1〜2週間避ける
- アルコールは医師の許可があるまで控える
- 帽子やヘルメットの着用は医師と相談する
- 睡眠時は頭部を少し高くする
- 直射日光を避ける
仕事復帰の時期については個人差がありますが、デスクワークであれば数日から1週間程度で可能な場合が多いとされています。
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| 薬品名 | 1ヶ月 | 2ヶ月 | 3ヶ月 | 6ヶ月 | 12ヶ月 |
|---|---|---|---|---|---|
| ミノキシジル5mg | ¥3,080 | ¥6,160 | ¥8,316 | ¥15,400 | ¥30,492 |
| フィナステリド1mg | ¥4,730 | ¥9,460 | ¥12,771 | ¥23,650 | ¥46,827 |
| ミノキシジル5mg フィナステリド1mg |
¥7,700 | ¥15,400 | ¥20,790 | ¥38,500 | ¥76,230 |
※処方:医薬品のため、処方には医師の診療が必要です。診療は無料ですのでお気軽にご来院下さい。
※服用方法:1日1回少量の水で服用します。
※リスク・副作用:食欲減退・全身倦怠感(肝機能障害)・性欲減退・勃起機能不全・乳房障害・抑うつ症状
※処方にあたっては、事前に血液検査にて肝機能や腎機能などの状態を確認させていただく場合があります。医師が服用を中止したほうがよいと判断した際は、その指示に従っていただくことになります。
※服用中は、献血することができません。服用中止から1ヵ月以上経過していれば、献血が可能です(妊娠または妊娠している可能性のある婦人および授乳中の婦人の体内にフィナステリド・ディタステリド成分が入るのを防ぐためとされています)。
| シェーブン法 | 基本治療費用 | 220,000円 |
| グラフト費用 | 990円 | |
| ノンシェーブン | 基本治療費用 | 220,000円 |
| グラフト費用 | 1,650円 |
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植毛についてよくある質問
植毛施術についてよくある質問にお答えします。
植毛施術当日の服装で気をつけることは?
施術当日は前開きの服やゆったりとした服装がおすすめです。
頭部を通して被るタイプの服は、術後の患部に負担をかける可能性があるからです。
さらに、汚れても構わない服装を選ぶと安心でしょう。
植毛後にパーマやカラーはできる?
パーマやカラーは施術後すぐに行うことはできません。
植毛した毛髪が定着し、頭皮が完全に回復するまで待つ必要があるでしょう。
一般的には、術後3ヶ月〜半年程度は控えることが推奨されます。
具体的な時期については、事前に医師へ確認しておくことが大切です。
植毛した毛髪が生え揃うまでの期間は?
植毛した毛髪は一時的に抜け落ちる場合がありますが、心配はいりません。
多くは3〜4ヶ月頃から新しい毛が生え始めるとされています。
自然な状態に近づくまでには半年〜1年程度かかるかもしれません。
定期的な経過観察を通して、医師に相談しながら見守ることが重要です。
【ミノキシジルに関する法的記載事項】
治療内容:主にAGA(男性型脱毛症)や薄毛治療において、頭皮や毛包への血流を増加させ栄養供給を改善し、毛髪の成長期を延長させることで発毛を促進します。
標準的治療期間・回数:3~12ヶ月
標準的な費用:5,000〜15,000円/月(処方量・製剤により変動)
主なリスク・副作用:動悸・頻脈、血圧低下・めまい、浮腫(むくみ)、体重増加、心不全の悪化、頭痛、倦怠感、吐き気、眠気
使用薬剤:Dongkwang MINOXIDIL Tab. 5mg(未承認薬)
※入手経路:Dongkwang Pharm. Co., Ltd.より医師が個人輸入しております。個人輸入された医薬品などの使用によるリスクに関する情報は下記URLをご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/health_damage/index.html
※国内の承認医薬品等の有無:同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。
※医薬品副作用被害救済制度について・生物由来製品感染等被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
※諸外国における安全性等に係る情報:現在、重大なリスクは報告されておりません。
【デュタステリドに関する法的記載事項】
治療内容:男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」の産生を抑制することで進行を遅らせます。
標準的治療期間・回数:3~12ヶ月
標準的な費用:6,000〜12,000円/月
主なリスク・副作用:性欲減退、勃起機能障害、射精障害、精子数減少(妊活中は注意)、乳房の張り・女性化乳房、肝機能障害、抑うつ気分、倦怠感、妊婦は薬剤への接触禁止(胎児への影響リスクあり)
使用薬剤:デュタステリドは承認薬です。
【フィナステリドに関する法的記載事項】
治療内容:脱毛を引き起こすジヒドロテストステロン(DHT)の生成を阻害し、薄毛の改善に効果が期待できます。
標準的治療期間・回数:3~6ヶ月
標準的な費用:5,000〜8,000円/月
主なリスク・副作用:性欲減退、勃起機能障害、精子数減少(妊活中は注意)、乳房の張り・女性化乳房、肝機能障害、抑うつ気分、倦怠感、妊婦は薬剤への接触禁止(胎児への影響リスクあり)
使用薬剤:フィナステリドは承認薬です。
【植毛(シェーブン法)に関する法的記載事項】
治療内容:後頭部や側頭部の髪の毛を採取し、うす毛や抜け毛が気になる箇所に移植する手術です。シェーブン法では、ドナーとなる部分の毛髪を短く刈り上げて(シェービングして)から株を採取します。
標準的な治療期間:12ヶ月程度
標準的な治療回数:5~7回程度
標準的な費用:660,000〜1,980,000円(税込)
主なリスク・副作用:腫れ・内出血、赤み・かさぶた、痛み・違和感、ショックロス(移植毛や周囲の毛の一時脱毛)、感染、瘢痕
※当院で使用するFUE SYSTEMは未承認機器です。
※入手経路等:当院で取り扱うFUE SYSTEMは国内販売代理店経由で入手しています。
※国内の承認医薬品等の有無:同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。
※医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の対象外となります。
※諸外国における安全性等に係る情報:重大な副作用についての報告はありません。
【植毛(ノンシェーブン法)に関する法的記載事項】
治療内容:後頭部や側頭部の髪の毛を採取し、うす毛や抜け毛が気になる箇所に移植する手術です。
標準的な治療期間:12ヶ月程度
標準的な治療回数:6~8回程度
標準的な費用:935,000〜3,180,000円(税込)
主なリスク・副作用:腫れ・内出血、赤み・かさぶた、痛み・違和感、ショックロス(移植毛や周囲の毛の一時脱毛)、感染、瘢痕
※当院で使用するFUE SYSTEMは未承認機器です。
※入手経路等:当院で取り扱うFUE SYSTEMは国内販売代理店経由で入手しています。
※国内の承認医薬品等の有無:同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。
※医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の対象外となります。
※諸外国における安全性等に係る情報:重大な副作用についての報告はありません。
