毛根が死滅した箇所は治る?見た目を回復させる手段と重要な注意点
「毛根が死滅してしまったら、もう髪は生えてこないの?」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、毛根の死滅とはどのような状態なのか、休眠状態との違いや見た目を回復させる手段について詳しく解説します。
毛根が完全に機能を失った場合でも、自毛植毛や毛髪再生医療など、段階に応じた複数の選択肢が考えられます。
大阪大学皮膚科・形成外科
大阪警察病院形成外科勤務
愛媛大学医学部非常勤講師
インディアナ大学医学部解剖学講座講師
※本記事は2026年1月時点の情報をもとにまとめています。
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※植毛に用いられる機器の中には、国内において医薬品医療機器等法上の承認を受けていないものがあります。未承認の医薬品・医療機器については、「個人輸入において注意すべき医薬品等について」(厚生労働省)をご覧ください。
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毛根はどのようにして死滅するのか?
「気づかないうちに毛根が死んでいたらどうしよう」と不安になることはありませんか?
実は、毛根が機能を失う過程には明確なサインや原因が存在するとされています。
ここでは、毛根の基本的な働きと、死滅に至る具体的な状況を見ていきましょう。
毛根の構造と本来の働き
毛根は毛包という組織に守られ、その最深部で毛母細胞が分裂することで髪が作られています。
健康な髪は、以下の3つのサイクルを繰り返しながら生え変わっています。
| 髪が伸びる | 毛母細胞が活発に増殖し、太く長い髪が育つ | |
| 成長が止まる | 細胞の活動が低下し、毛包が縮み始める | |
| 髪が抜ける | 古い髪が抜け落ち、新しい髪の準備期間に入る |
このサイクルが乱れると、成長期が短くなり、薄毛の原因となるといわれています。
老化や外傷が毛根に与える影響
加齢に伴い、頭髪全体の成長期が短縮され、休止期が延長される傾向があります。
これにより毛包のサイズが小さくなり、細く短い髪が増える状態が進行する恐れがあります。
また、強い外傷や熱傷によって毛包を形成する組織が損傷を受けると、毛根が再生できなくなることもあります。
こうした物理的なダメージは、毛根周囲の血管網にも影響を及ぼし、栄養供給が途絶える要因となる可能性があるでしょう。
炎症や感染が毛根に与える影響
頭皮の炎症や感染症は、毛包に深刻なダメージを与える可能性があります。
例えば、毛包炎が慢性化すると、毛包組織が破壊されて瘢痕(はんこん)組織に置き換わってしまう可能性があるでしょう。
瘢痕組織が形成されると、その部位では毛包が再生されにくくなり、永続的な脱毛につながる恐れがあります。
炎症が繰り返される環境では、毛母細胞の機能が徐々に低下し、最終的に毛根が完全に機能を失う場合もあります。
薬剤や化学物質が毛根に与える影響
特定の薬剤や化学物質への長期的な曝露は、毛根にダメージを与える可能性のある要因の一つです。
例えば、抗がん剤治療では毛母細胞の分裂が抑制され、一時的な脱毛が生じますが、施術終了後には再生する場合が一般的とされています。
しかし、過度な化学的処理やカラーリング剤の頻繁な使用は、頭皮環境を悪化させる可能性があります。
頭皮のバリア機能が低下すると、毛包が外部刺激に対して脆弱になり、毛根の機能が徐々に低下してしまうことがあるでしょう。
AGAやホルモン異常が毛根に与える影響
男性型脱毛症は、男性ホルモンが関与してヘアサイクルの成長期が短縮され、休止期が延長される状態とされています。
この過程で毛包が徐々に小さくなり、太く長い髪が細く短い髪に変化する現象が見られます。
進行すると毛包が完全に萎縮し、最終的には毛根が機能を失うに至る場合があるのです。
死滅した毛根は本当に再生しないの?
「もう手遅れだ」と諦める前に、まずは現在の状態を正しく知ることが大切です。
実は、死滅したと思っていても、単に「休んでいるだけ」の場合もあります。
ここでは、完全な死滅と休眠状態の違い、そして再生の可能性について解説します。
毛根死滅と休眠を見分ける判断基準
毛根が完全に死滅した状態と、一時的に休眠している状態は異なるとされています。
休眠状態では毛包の構造が残存しており、適切な施術によって再活性化する余地が残されているのが特徴といえるでしょう。
一方、毛包を形成する間葉系組織が完全に消失し、瘢痕組織に置き換わった場合には、再生が難しい可能性があります。
正確に判断するためには、組織学的な評価によって毛包の残存状況を確認することが必要です。
再生の可能性と限界
毛包がまだ残存している段階では、薬物療法や細胞移植によって毛根を再活性化できる可能性があります。
例えば、ミノキシジルは成長期を延長させることで、矮小化した毛包の改善につながる場合があります。
また、毛包の間葉系細胞を移植する方法も研究されており、弱った毛包を活性化する因子を供給することが期待されています。
しかし、毛包が完全に消失した末期脱毛症では、従来の方法による再生は困難であり、自毛植毛や次世代の毛髪再生医療が選択肢となるでしょう。
毛根の死滅を予防するには何をすればいいのか?
毛根の健康を保つためには、日常生活での予防策が重要といえるでしょう。
ここでは、栄養、生活習慣、頭皮ケアなど、具体的な予防方法を紹介します。
栄養と食事による予防
「食事だけで髪が変わるの?」と疑問に思うかもしれませんが、内側からケアする方法もあります。
毛根の健康維持には、以下の栄養素をバランスよく摂取することが推奨されます。
- タンパク質:髪の主成分となるケラチンの元となるとされている。
- 亜鉛・鉄分:毛母細胞の分裂に関与し、不足すると成長を妨げる可能性がある。
- ビタミンB群・E:血行を促進し、頭皮への栄養供給をサポートするとされている。
偏った食事や極端なダイエットは避け、多様な食品からこれらの栄養を取り入れるとよいでしょう。
生活習慣改善による予防
「生活習慣が髪に関係あるの?」と思われがちですが、不摂生が毛根へのダメージにつながる可能性もあります。
具体的には、以下のような習慣の見直しが大切でしょう。
- 睡眠:不足すると成長ホルモンが減少し、細胞の活動が低下する可能性がある。
- 喫煙:血管を収縮させ、頭皮への血流と栄養供給を阻害する要因となる。
- 飲酒:過度な摂取は肝臓に負担をかけ、髪に必要な栄養の代謝を妨げる恐れがある。
- ストレス:自律神経を乱して血行不良を招くため、適度な発散が必要とされている。
正しい頭皮・ヘアケアによる予防
頭皮を清潔に保つことは、毛根の健康維持につながる要素の一つです。
シャンプーは頭皮に優しい成分のものを選び、爪を立てずに指の腹で優しく洗うことが推奨されます。
洗いすぎは頭皮の乾燥を招く恐れがあるため、1日1回程度が目安とされています。
ドライヤーの熱風を長時間当てすぎないよう注意し、頭皮マッサージで血行を促進することも有効でしょう。
早期からのAGA予防
男性型脱毛症の予防には、早期からの対策が大切とされています。
家族に薄毛の方が多い場合や、髪が細くなってきたと感じた場合には、専門家への相談を検討しましょう。
マイクロスコープ等を用いた正確な診断を受けることで、毛根が死滅する前の段階で適切な対策を講じることにつながるでしょう。
毛根の死滅が進んだ場合の対処法は何がある?
毛根の機能が低下または消失した場合でも、複数の施術選択肢があります。
ここでは、自毛植毛、毛髪再生医療、薬物療法について見ていきましょう。
植毛の種類と自毛植毛の基本的な流れ
自毛植毛は、後頭部や側頭部の健康な毛根を採取し、脱毛部位に移植する方法です。
移植された毛根は採取部位の性質を受け継ぎ、正常なヘアサイクルを保てる可能性があります。
施術は局所麻酔下で行われ、移植毛の生着率には個人差があります。
移植直後には一時的な脱毛が起こる場合があり、生えそろうまでには数ヶ月を要する場合もあるようです。
毛髪再生医療やPRP療法の可能性と適応
毛髪再生医療では、毛包の間葉系細胞を移植するアプローチが研究されています。
移植された細胞が弱った毛包を活性化する因子を供給し、毛根の再生を促す効果が期待されています。
PRP療法は、自身の血液から抽出した多血小板血漿を頭皮に注入し、成長因子の供給によって毛包の活性化を目指す方法です。
これらの方法は、毛包がまだ残存している段階での適用が想定されており、完全に毛包が消失した場合には効果が限定的となりかねないようです。
内服薬と外用薬の役割と適用範囲
フィナステリドは内服薬として、薄毛の進行を抑える効果が期待されています。
テストステロンを脱毛因子に変える酵素を阻害するのが、主な働きです。
一方、ミノキシジルは外用薬として用いられ、成長期を延長させることが狙いです。
これらは毛包が残っている段階での使用が前提であり、継続的な使用が必要となります。
治療ごとの費用・副作用・選び方の目安
| 性機能障害の報告例がある | ||
| 頭皮の痒みや接触皮膚炎のリスクがある | ||
| 一時的な腫れや痛みが生じる可能性がある |
施術方法の選択は、脱毛の進行度、毛根の残存状況、経済的状況などを総合的に考慮して行われる場合があります。
軽度から中等度の段階では薬物療法が選択肢の一つとなり、重度の場合には自毛植毛が検討されることもあるでしょう。
専門家との相談を通じて、ご自身の状態に適した方法を選ぶことが推奨されます。
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※処方:医薬品のため、処方には医師の診療が必要です。診療は無料ですのでお気軽にご来院下さい。
※服用方法:1日1回少量の水で服用します。
※リスク・副作用:食欲減退・全身倦怠感(肝機能障害)・性欲減退・勃起機能不全・乳房障害・抑うつ症状
※処方にあたっては、事前に血液検査にて肝機能や腎機能などの状態を確認させていただく場合があります。医師が服用を中止したほうがよいと判断した際は、その指示に従っていただくことになります。
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毛根の死滅についてよくある質問
白髪を抜き続けると毛根は死んでしまいますか?
白髪を無理に抜く行為を繰り返すと、毛根の組織がダメージを受けて死滅するリスクがあります。
毛母細胞が傷つくと、その毛穴から髪が生えてこなくなる可能性があるため、抜かずに根元からカットする方法が推奨されます。
白髪であっても毛根自体は生きているケースが多いため、大切に扱う必要があるでしょう。
帽子やヘルメットを長時間かぶると毛根は死滅しますか?
帽子やヘルメットをかぶること自体が、直接的に毛根を死滅させる原因にはなりにくいと考えられています。
しかし、長時間蒸れた状態が続くと雑菌が繁殖し、頭皮環境が悪化することで間接的に抜け毛が増える要因になることはあり得ます。
使用後は頭皮を清潔に保つケアを心がけましょう。
薄毛を放置して何年経つと治療ができなくなりますか?
治療ができなくなる明確な「年数」の決まりはありませんが、頭皮が硬化し、完全につるつるした状態になると再生は困難かもしれません。
ただし、そのような状態でも後頭部に健康な髪が残っていれば、自毛植毛を行える可能性はあります。
「手遅れかもしれない」と感じても、まずは専門家に頭皮の状態を診断してもらうことが解決への大切なステップとなるでしょう。
【ミノキシジルに関する法的記載事項】
治療内容:主にAGA(男性型脱毛症)や薄毛治療において、頭皮や毛包への血流を増加させ栄養供給を改善し、毛髪の成長期を延長させることで発毛を促進します。
標準的治療期間・回数:3~12ヶ月
標準的な費用:5,000〜15,000円/月(処方量・製剤により変動)
主なリスク・副作用:動悸・頻脈、血圧低下・めまい、浮腫(むくみ)、体重増加、心不全の悪化、頭痛、倦怠感、吐き気、眠気
使用薬剤:Dongkwang MINOXIDIL Tab. 5mg(未承認薬)
※入手経路:Dongkwang Pharm. Co., Ltd.より医師が個人輸入しております。個人輸入された医薬品などの使用によるリスクに関する情報は下記URLをご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/health_damage/index.html
※国内の承認医薬品等の有無:同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。
※医薬品副作用被害救済制度について・生物由来製品感染等被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
※諸外国における安全性等に係る情報:現在、重大なリスクは報告されておりません。
【デュタステリドに関する法的記載事項】
治療内容:男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」の産生を抑制することで進行を遅らせます。
標準的治療期間・回数:3~12ヶ月
標準的な費用:6,000〜12,000円/月
主なリスク・副作用:性欲減退、勃起機能障害、射精障害、精子数減少(妊活中は注意)、乳房の張り・女性化乳房、肝機能障害、抑うつ気分、倦怠感、妊婦は薬剤への接触禁止(胎児への影響リスクあり)
使用薬剤:デュタステリドは承認薬です。
【フィナステリドに関する法的記載事項】
治療内容:脱毛を引き起こすジヒドロテストステロン(DHT)の生成を阻害し、薄毛の改善に効果が期待できます。
標準的治療期間・回数:3~6ヶ月
標準的な費用:5,000〜8,000円/月
主なリスク・副作用:性欲減退、勃起機能障害、精子数減少(妊活中は注意)、乳房の張り・女性化乳房、肝機能障害、抑うつ気分、倦怠感、妊婦は薬剤への接触禁止(胎児への影響リスクあり)
使用薬剤:フィナステリドは承認薬です。
【植毛(シェーブン法)に関する法的記載事項】
治療内容:後頭部や側頭部の髪の毛を採取し、うす毛や抜け毛が気になる箇所に移植する手術です。シェーブン法では、ドナーとなる部分の毛髪を短く刈り上げて(シェービングして)から株を採取します。
標準的な治療期間:12ヶ月程度
標準的な治療回数:5~7回程度
標準的な費用:660,000〜1,980,000円(税込)
主なリスク・副作用:腫れ・内出血、赤み・かさぶた、痛み・違和感、ショックロス(移植毛や周囲の毛の一時脱毛)、感染、瘢痕
※当院で使用するFUE SYSTEMは未承認機器です。
※入手経路等:当院で取り扱うFUE SYSTEMは国内販売代理店経由で入手しています。
※国内の承認医薬品等の有無:同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。
※医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の対象外となります。
※諸外国における安全性等に係る情報:重大な副作用についての報告はありません。
【植毛(ノンシェーブン法)に関する法的記載事項】
治療内容:後頭部や側頭部の髪の毛を採取し、うす毛や抜け毛が気になる箇所に移植する手術です。
標準的な治療期間:12ヶ月程度
標準的な治療回数:6~8回程度
標準的な費用:935,000〜3,180,000円(税込)
主なリスク・副作用:腫れ・内出血、赤み・かさぶた、痛み・違和感、ショックロス(移植毛や周囲の毛の一時脱毛)、感染、瘢痕
※当院で使用するFUE SYSTEMは未承認機器です。
※入手経路等:当院で取り扱うFUE SYSTEMは国内販売代理店経由で入手しています。
※国内の承認医薬品等の有無:同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。
※医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の対象外となります。
※諸外国における安全性等に係る情報:重大な副作用についての報告はありません。
