マウスピース矯正とは?メリット・デメリットや費用など初めての人が知っておくべき重要なポイント
矯正治療に興味はあるけど踏み出せずにいる方に、近年選択肢のひとつとして注目されているのがマウスピース矯正です。
マウスピース矯正は、透明なマウスピースを使って少しずつ歯を動かしていく矯正方法。
ワイヤー矯正と比べると目立ちにくく、取り外しもできるのが特徴です。
本記事では、「マウスピース矯正って実際どうなの?」と気になっている方に向けて、基本のしくみから、流れ・メリット・デメリットまで、解説していきます。
東京医科歯科大学歯学部付属病院にて臨床研修医
東京医科歯科大学歯学部付属病院摂食機能構築学専攻生修了
医療法人社団世航会デンタルオフィス 分院長勤務
九段下スターデンタルクリニック 勤務
医療法人社団有心会クリア歯科モノリス院 勤務
南青山矯正歯科クリニック 院長
【資格】
インビザラインGo ディプロマ取得
スリーアイインプラント ディプロマ取得
Biotouch Japan dental lip course ディプロマ取得
terna japan ヒアルロン酸注入・ボツリヌス治療 ディプロマ取得
※本記事は2025年7月時点の情報をもとにまとめています。
※マウスピース矯正は保険診療が適用されない自由診療となります。
※記事内の金額は税込です。
※マウスピース矯正に用いられる機器の中には、国内において医薬品医療機器等法上の承認を受けていないものもあります。未承認の医薬品・医療機器については、「個人輸入において注意すべき医薬品等について」(厚生労働省)をご覧ください。
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マウスピース矯正とは?
マウスピース矯正は、透明で薄い樹脂製のマウスピースを歯に装着し、少しずつ理想的な歯並びに近づけていく矯正施術です。
従来の金属製のワイヤーやブラケットを使う矯正とは違い、取り外しができて、装着していても目立ちにくいのが特徴です。
マウスピース矯正の基本的な仕組み
まずはお口の中を3Dスキャンで精密に記録し、そのデータをもとに治療計画を立てていきます。
その計画に沿って段階ごとに形の異なるマウスピースを作製し、約2週間ごとに交換しながら、少しずつ歯を動かしていきます。
症例によって異なりますが、軽い歯並びの調整であれば数ヶ月、全体の矯正が必要な場合は2年ほどかかることもあります。
ワイヤー矯正との違い
金属のワイヤー矯正では、ブラケットを歯に固定してワイヤーで力をかけていきますが、マウスピース矯正は透明な装置を使うため、見た目が気になる方にも始めやすい矯正施術です。
また、マウスピースは取り外しが可能なので、食事や歯みがきの時にストレスが少なく、口の中を清潔に保ちやすいという利点もあります。
ただし、1日20時間以上の装着が推奨されており、きちんと管理することがとても大切になります。
施術に使用される素材
マウスピースには、医療用の透明な樹脂素材が使用されています。
この素材は金属を含まないため、金属アレルギーが気になる方にも選ばれやすいのが特徴です。
多くのマウスピースは、一定の品質基準を満たした工場で製造されており、中にはFDA(アメリカ食品医薬品局)の認証を受けた素材を使用しているものもあります。
一般的なマウスピースの厚さは約0.5mm程度と薄く設計されており、できるだけ違和感を少なくする工夫がされています。
マウスピース矯正のメリットとデメリットは?
施術を検討する際は、メリットだけでなく注意点も一緒に知っておくことが大切です。
マウスピース矯正の主なメリット
- 透明な装置で目立ちにくい
医療用の透明な樹脂素材を使用しているため、装着してもあまり目立ちません。 - 取り外し可能で食事や歯磨きがしやすい
食事のときや歯みがきの際にはマウスピースを外せるため、普段の生活リズムを大きく崩さずにすみます。 - 金属を使用していない
金属を使用していないため、金属アレルギーの方にも配慮された素材です。また、金属特有のギラつきや装着時の冷たさがないのも特徴です。 - 普段の生活をあまり変えずに治療できる
通院頻度が多くなく、装着時も目立たないため、学校や仕事、趣味などと両立しやすい傾向があります。
マウスピース矯正の主なデメリット
- 装着時間の管理が必要
1日20時間以上の装着が推奨されており、決められた時間を守ることが大切です。装着時間が足りないと、予定通りに歯が動かない可能性があります。 - 継続的な自己管理が求められる
毎日の装着・取り外しの習慣づけが必要で、ご自身の生活スタイルに合わせて意識的に取り組むことが必要です。 - マウスピース矯正が適さないケースも
歯並びや噛み合わせの状態によっては、マウスピース矯正だけでは対応が難しい場合があります。たとえば、骨格のズレが大きいケースや大幅な歯の移動が必要な場合には、ワイヤー矯正など別の治療法が検討されることもあります。
マウスピース矯正は、ご自身での管理が重要な要素となる治療法です。しっかり取り組むことで、スムーズな治療結果が期待できます。しっかり使っていただくことが、結果につながります。
マウスピース矯正にはどのような種類がある?
現在、日本国内では20種類以上のマウスピース矯正システムが導入されており、それぞれ適応症例や仕組みに違いがあります。
部分矯正用と全顎矯正用の分類
マウスピース矯正は、治したい範囲に応じて部分矯正と全顎矯正に分かれます。
部分矯正は、前歯のガタつきやすき間など、限られた範囲の歯並びを整えるための方法です。
軽度な症例に対応しやすく、治療期間が短く済むことが多いです。
たとえば、前歯だけをきれいにしたい方に選ばれることがあります。
一方、「全顎矯正」は、上下の歯列すべてを対象とした矯正です。
噛み合わせや全体的な歯並びを整える必要がある場合に適しています。
治療の範囲が広いため、部分矯正よりも時間や費用はかかりますが、歯列全体のバランスを整えたい方に選ばれることが多い方法です。
どちらが合っているかは、現在の歯並びの状態やご希望によって異なります。まずは歯科医師と相談し、無理のない計画を立てることが大切です。
代表的なマウスピース矯正システム
よく知られているのが「インビザライン」という世界的に普及しているシステムで、幅広い症例に対応してきた実績があります。
国内メーカーが開発したシステムもいくつかあり、それぞれの特徴や強みがあります。
どのシステムが合っているかは、診察を受けたうえで医師と相談して決めましょう。
システム選択の重要なポイント
システムによって得意とする症例や対応範囲が異なるため、精密検査の結果に基づいた診断が必要です。
また、治療期間や費用、通院の頻度、アフターケア体制なども選ぶ際の大切なポイントになります。
どんな歯並びに向いてる?
マウスピース矯正は、軽度から中等度の歯並びの乱れに広く対応できる治療法として知られています。
ただし、すべてのケースで適応されるわけではないため、最初に精密な診断を受けて、自分に合った治療法かどうかを確認することが大切です。
軽度から中等度の歯並びの問題
マウスピース矯正は、次のような軽い歯並びの乱れに対応することが多いです。
- すきっ歯(歯と歯の間にすき間がある)
- 前歯の軽いガタつき(叢生)
- 軽度のねじれや傾き(捻転)
- 上下の歯の中心がずれている(正中のズレ)
こうした症例では、目立たない装置を使いながら段階的に歯を動かすことで、自然な見た目の歯並びを目指すことができます。
他にも八重歯についても、周囲のスペースを確保できるケースであれば、マウスピースでの調整が可能なことがあります。
また上の前歯が前方に出ている状態(いわゆる「出っ歯」)も、軽度〜中等度であればマウスピースでの施術が選択されることがあります。
歯を後ろに下げたり、下の歯とのバランスを整えたりと、細やかな調整が行われます。
ただし、骨格的な要因が強い場合は、他の方法との併用が必要になることもあります。
適応が難しいケース
重度の骨格的不正咬合や、大幅な歯の移動が必要な症例では、マウスピース矯正の適応が困難です。
また、歯根の形態や歯周組織の状態によっては、施術計画の修正や他の施術方法との併用が必要となることがあります。
抜歯を伴う施術についても、症例により適応が制限される場合があり、事前の詳細な検査と診断が重要です。
専門医による適切な診断を受けることで、お客様にとって適した施術方法を選択することができます。
マウスピース矯正の施術の流れ
マウスピース矯正を始める前に、施術の流れを把握しておきましょう。
初診相談から施術計画の立案まで
まずは、歯並びやお口まわりのお悩みについてお話を伺い、現在の状態を丁寧に検査していきます。
そのうえで、3Dスキャンやレントゲンなどを使って精密なデータを取得し、コンピューター上で治療のシミュレーションを行います。
内容をご確認いただき、ご納得いただけたらマウスピースの作製に入ります。
マウスピースの装着と経過観察
マウスピースの初回装着時には、正しい装着方法や取り外し方、お手入れ方法について、スタッフから丁寧にご説明します。
治療が始まった後は、およそ2週間ごとに新しいマウスピースへ交換していきます。
マウスピースは交換のたびに形が変化しており、それぞれが歯を少しずつ移動させる設計になっています。
装着中は、お口の中の状態や歯の動きに応じて、月に1回程度の通院を行い、治療の進行状況を確認します。
必要があれば、計画の見直しや微調整を行いながら進めていきます。
ご自身での装着管理が必要な治療法のため、不明点や装着の難しさを感じた場合は、早めに相談することが大切です。
施術完了とアフターケア
歯並びが目標とする位置まで整ったら、治療の終了前に最終的な確認を行い、仕上がりを一緒に確認します。
施術が完了した後も、歯が元の位置に戻ってしまわないように保定期間が続きます。
この期間には、保定装置(リテーナー)を装着していただき、整えた歯並びの状態を維持していきます。
保定期間中も、定期的に通院していただくことで、装置の状態や歯並びの安定性をチェックします。
装着状況やお口の変化に応じて、必要に応じた調整を行うことがあります。
治療後の状態を長く保つためにも、このアフターケアはとても重要なステップとなります。
マウスピース矯正の費用と期間はどれくらい?気になるポイントを詳しく解説
マウスピース矯正を検討するうえで、費用や施術期間は多くの方が気になるポイントです。
治療範囲や使用するシステムによって金額や期間に幅があるため、事前に目安を知っておきましょう。
費用の目安
- 部分矯正(前歯など一部のみを整える場合):約30万〜50万円程度
- 全顎矯正(上下の歯列すべてを対象とする場合):約80万〜150万円程度
※上記はあくまで目安であり、症例や選択するマウスピースシステムによって異なる場合があります。
費用には、診断料・マウスピース作製料・定期通院費などが含まれることが多く、分割払いに対応している医療機関もあります。
施術期間の目安
- 軽度の歯並び改善:6ヶ月〜1年程度
- 中等度〜複雑な症例:1年〜2年以上かかることもあります
施術期間は、装着時間の管理や通院頻度、歯の動きやすさなどにも左右されます。治療の進行を妨げないためにも、日々の装着管理を心がけましょう。
治療にかかる費用や期間については、カウンセリングや診断時に詳しい説明を受け、納得したうえで進めることが大切です。
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※表示金額は標準的なものです。
※保険適用外の自由診療となります。
※効果・回数には個人差があります。
※効果を保証するものではありません。
■マウスピース矯正(税込)
項目 | 金額 |
---|---|
インビザラインGo(片顎) | 572,000円 |
インビザラインGo(両顎) | 748,000円 |
初診料(カウンセリング) | 5,500円 |
クリンチェック | 44,000円 |
リテーナー(片顎) | 44,000円 |
リテーナー(両顎) | 88,000円 |
毎回の診察料 | 5,500円/回 |
※自由診療(保険適用外)・税込価格
※副作用・リスク:歯肉の退縮や、歯根吸収、虫歯、歯周病、歯肉炎、歯の脱灰
※治療回数:2~24回、治療期間:3ヶ月~2年
マウスピース矯正についてよくある質問
痛みはありますか?
新しいマウスピースに交換した直後に、少し締めつけるような感覚が出ることがありますが、早ければ1〜2日で慣れることもあります。
食事の制限はありますか?
基本的に食事のときはマウスピースを外すため、大きな制限はありません。ただし、間食の回数が増えると装着時間が短くなるため注意が必要です。
年齢制限はありますか?
特に年齢の上限はありませんが、歯や歯ぐきの健康状態によって施術の可否が決まります。
虫歯があっても施術できますか?
矯正を始める前に虫歯や歯周病がある場合は、まずそちらの治療を行います。お口の健康を整えたうえで、矯正治療を進めていきます。
【マウスピース矯正に関する法的記載事項】
施術内容:マウスピース矯正は、透明なマウスピース型の装置を用いて歯並びを整える矯正治療です。装着中も目立たず、取り外しが可能なため、従来のワイヤー矯正に比べて見た目や日常生活への影響が少ないのが特徴です。
短期間での改善を目指せる「インビザラインGo」は、前歯の軽度な乱れやすき間など、特定の症状に対応したプログラムで、効率よく自然な笑顔を取り戻せます。お仕事やプライベートの予定を邪魔せず、快適に治療を進めたい方に最適です。
標準的な治療回数:2〜24回
標準的な治療期間:3か月~2年(治療回数、期間には個人差があります)
標準的な費用:572,000〜748,000円
主なリスク:副作用:歯肉の退縮や、歯根吸収、虫歯、歯周病、歯肉炎、歯の脱灰