鼻プロテーゼの飛び出しとは?起こりうる症状と予防のポイント
「鼻プロテーゼが皮膚を押してしまうことがあると聞いたけれど、本当に起こるの?」
「もし自分のプロテーゼに問題が出たらどうなるの?」
このように、不安を抱く方も少なくありません。
鼻プロテーゼは多くの方に用いられている施術ですが、経過の中でまれに「飛び出し」と呼ばれるトラブルが起こることもあります。
特にL型プロテーゼを用いたケースや、長期間の経過後には注意が必要といわれています。
この記事では、鼻プロテーゼの飛び出しに関連する症状の例や、予防のために意識しておきたいポイント、問題が起きたときの対応方法について解説しています。
施術を検討している方や、すでにプロテーゼを入れている方が安心して経過を理解するための参考情報としてご活用ください。
九州大学附属病院 頭頸部外科 入局
久留米大学附属病院 形成外科 入局
済生会二日市病院 形成外科部長
リッツ美容外科 副院長
城本クリニック新宿院 院長
城本クリニック新宿院 非常勤勤務
Clean Beauty Clinic 東京院 院長 勤務
※本記事は2025年9月時点の情報をもとにまとめています。
※鼻プロテーゼは保険診療が適用されない自由診療となります。
※記事内の金額は税込です。
※鼻プロテーゼに用いられる機器の中には、国内において医薬品医療機器等法上の承認を受けていないものもあります。未承認の医薬品・医療機器については、「個人輸入において注意すべき医薬品等について」(厚生労働省)をご覧ください。
気になる内容をクリック
鼻プロテーゼの飛び出しは実際に起こる?
鼻プロテーゼの「飛び出し」は、施術後に生じる可能性のある合併症のひとつです。
これはプロテーゼが皮膚や粘膜を押し出して露出してしまう現象で、特にL型プロテーゼで報告されることがあります。
ただし、必ず起こるものではなく、経過や状態によって発生の有無や時期は異なります。
L型プロテーゼで起こりやすい理由
L型プロテーゼは鼻先まで延びる構造を持つため、鼻先の皮膚に持続的な負担がかかる場合があります。
この影響で皮膚が薄くなり、時間の経過とともにプロテーゼが透けて見える、あるいは露出してしまうことがあります。
鼻先はもともと皮膚が薄い部位であるため、注意が必要です。
I型プロテーゼの場合
I型プロテーゼは鼻根から鼻背にかけて挿入され、鼻先を覆わない形状です。
そのため、鼻先への圧迫は少なく、L型に比べると飛び出しのリスクは低いと考えられています。
ただし、プロテーゼの大きさや挿入の層が適切でない場合には、位置のずれなど別の問題が起こる可能性があります。
起こりやすい時期の目安
飛び出しが見られるのは、施術から数年〜10年以上経過してからであることが多いとされています。
ただし、感染や外傷などが加わると、より早期に発症する場合もあります。
定期的な診察を受けて経過を確認しておくことが、早期発見につながります。
鼻プロテーゼ飛び出しの前兆としてみられる症状とは?
鼻プロテーゼの「飛び出し」は、進行する前にいくつかの変化がみられることがあります。
これらの症状を確認した際には、早めに施術を受けた医療機関へ相談することが大切です。
見た目に現れる変化
鼻先の皮膚や形に以下のような変化が出ることがあります。
- 鼻先の皮膚が赤みを帯びている
- 皮膚が薄くなり、光沢を帯びて見える
- プロテーゼの輪郭が透けて確認できる
- 鼻先の形がこれまでと異なって見える
- プロテーゼの位置が変化しているように見える
- 皮膚が薄くなってきているように感じる
鼻先の皮膚が赤みを帯びたり、光沢が出て薄く見えたり、プロテーゼの輪郭が透けて見える場合は注意が必要です。
この状態を放置すると、プロテーゼが皮膚を押し出して露出する可能性があります。
皮膚が薄くなりプロテーゼが浮き出ているケースでは、早期に抜去を行うことが検討されます。
抜去後は皮膚が伸展して鼻尖が丸く見える、あるいは低くなることがあります。
また、長期間プロテーゼを入れていた場合は、鼻骨が吸収されて変形する可能性があり、必要に応じて軟骨移植やプロテーゼの入れ替えで形態の再建を行うことがあります。
触れた時の感覚の変化
見た目の変化に加えて、触れた際の感覚も確認ポイントとなります。
- 鼻先を軽く触れると痛みや圧痛がある
- 熱を持っているように感じる
- プロテーゼが以前より硬い、または動きやすいように感じる
このような場合は、医師に相談することが望ましいです。
感染を疑う症状
感染が関与している可能性がある場合、次のような症状がみられることがあります。
- 腫れが長引いている
- 膿のような分泌物がある
- 不快なにおいを感じる
- 発熱を伴う
- 鼻周囲に引きつれるような感覚がある
これらがみられた場合は、放置せず早めに医療機関を受診してください。
鼻プロテーゼ飛び出しの原因とは?
鼻プロテーゼの飛び出しには、いくつかの要因が関与すると考えられています。
事前に理解しておくことで、施術計画や術後のケアに役立ちます。
プロテーゼの種類による違い
L型プロテーゼは鼻先まで延びる構造をしており、鼻先の皮膚に持続的な負担がかかる場合があります。
この影響で皮膚が薄くなり、長期的に露出が生じるケースが報告されています。
特に鼻尖部に追加の施術を組み合わせる場合、負担が増えることがあります。
サイズや挿入位置の影響
プロテーゼのサイズが大きすぎる場合や、挿入層が適切でない場合には、周囲組織への圧力が強くなる可能性があります。
また、もともとの鼻の形に合わないサイズを使用した場合には、位置の変化や安定性に影響が出ることがあります。
そのため、術前の計画や技術的な配慮が重要です。
感染症による影響
細菌感染が起こると、炎症によってプロテーゼ周囲の皮膚や粘膜が弱くなることがあります。
このような場合には、通常よりも早期に飛び出しが起こるリスクがあるとされ、早めの医療機関受診が重要です。
鼻プロテーゼ飛び出しの予防策はある?
完全に防ぐことは難しいとされていますが、リスクを軽減するために取り入れられる方法はいくつかあります。
これから鼻整形を検討している方、すでに施術を受けている方の双方に役立つ考え方を整理します。
術式選択による予防
プロテーゼの形状や術式によって、鼻先への負担が変わるといわれています。
I型プロテーゼは鼻先まで延びないため、L型と比べると鼻先の圧迫が少ないとされます。
また、自家軟骨移植を併用することで、組織との適合性に配慮した方法がとられる場合もあります。
定期的な経過観察
施術後は、医師による経過観察を継続することが大切です。
特に術後6か月以内は、炎症や拘縮などが起こりやすい時期とされています。
その後も、必要に応じて年1回程度は専門医でのチェックを受けると安心です。
日常生活での注意点
日常生活の中でも、鼻への過度な刺激や圧迫を避けることが予防につながります。
- 強く鼻をかまない
- 鼻をこすらない
- うつぶせ寝を避ける
- 激しいスポーツなどでの衝撃に注意する
- 鼻先の皮膚の状態を定期的に確認する
これらを心がけることで、経過を観察しやすくなり、不安の軽減につながります。
飛び出しが起こった場合の対処法は?
鼻プロテーゼの飛び出しが起こった場合には、速やかな医師への相談が必要です。
自己判断で放置すると悪化につながる可能性があるため、必ず専門医に対応を依頼しましょう。
プロテーゼの抜去
飛び出しが確認された場合、まずはプロテーゼを取り出す処置が選択されることがあります。
感染を伴っている場合には、除去が優先されるケースもあります。
抜去後は感染や炎症の対応を行い、組織の回復を待つ期間を設けることが一般的です。
プロテーゼの入れ替え
状態によっては、L型からI型への変更やサイズの調整が検討されることがあります。
ただし、再挿入は感染や炎症が完全に治まった後に行う必要があり、通常は数か月の間隔を置いて検討されます。
癒着の程度によっては、再手術の難易度が高まる可能性もあるため、医師と十分に相談しましょう。
自家軟骨への切り替え
再度プロテーゼを入れるのではなく、自分の耳や肋骨の軟骨を使用する方法が選ばれることもあります。
自家組織を用いることで異物反応のリスクに配慮できるとされています。
一方で、軟骨を採取する部位への負担や手術時間の延長など、注意点もあります。
医師選びで確認しておきたいポイントは?
鼻プロテーゼのトラブルを避けるためには、施術を依頼する医師やクリニックについて事前に確認しておくことが大切です。
価格だけで判断するのではなく、複数の観点から総合的に検討することで安心につながります。
経験と実績の確認
鼻の施術経験や、プロテーゼ挿入の症例実績を持つ医師かどうかを確認することは参考になります。
公開されている症例写真や経歴があれば、事前に目を通しておくとイメージがつかみやすいでしょう。
トラブルが起きた際の対応経験について質問しておくことも安心材料の一つです。
カウンセリングの充実度
術前のカウンセリングで、リスクや合併症について丁寧に説明してくれるかどうかも重要な確認ポイントです。
自分の鼻の形や皮膚の状態を診察したうえで、どのような選択肢があるかを具体的に提案してくれると安心です。
アフターフォローの体制
術後の経過観察やトラブル対応の仕組みが整っているかどうかも確認しておきたい点です。
定期検診の有無や、何か異常があった場合の対応方法を事前に聞いておくと安心につながります。
緊急時の連絡先や時間外対応があるかどうかも、比較検討の際の参考になります。
費用や保険適用について知っておきたいこととは?
プロテーゼ飛び出しに関連する修正手術には、費用や保険適用の有無といった点も関係してきます。
予期せぬトラブルに備えて、事前に費用面について把握しておくことが参考になります。
修正手術にかかる費用の相場
プロテーゼの抜去や入れ替えなどの修正手術にかかる費用は、クリニックごとの設定や手術の内容によって幅があります。
30万円〜100万円程度の料金を提示しているクリニックもありますが、癒着の程度や再手術の有無によって増減することがあります。
保険が適用される場合について
鼻プロテーゼの施術は基本的に自由診療ですが、感染症の治療など医療上必要と判断されるケースでは、保険が適用される場合もあります。
ただし、保険適用の可否は症状や状況によって異なるため、事前に医師や医療機関に確認することが重要です。
追加費用を確認しておく
修正費用だけでなく、定期検診や術後の対応に関する費用がかかる場合があります。
一部のクリニックでは保証制度やアフターケアの仕組みを設けているところもあるため、事前に内容を確認しておくと安心です。
鼻プロテーゼならAND美容外科へ
AND美容外科は、鼻プロテーゼをはじめとした豊富な美容医療メニューをご用意しています。
AND美容外科は、医療の力で「短期間で結果を出す」ことをコンセプトに、さまざまな施術を提供しています。
無料カウンセリングでは丁寧にお悩みや目標をうかがい、あなたに合った鼻整形の施術方法をご提案します。
カウンセリングのご予約は公式LINEにて24時間・365日受け付けています。
まずはお気軽にご相談ください。
AND美容外科の詳しい情報を見る
▪️鼻整形の料金
施術 | 金額 |
---|---|
鼻プロテーゼ | 370,000円 |
鼻翼縮小術 | 210,000〜500,000円 |
鼻のヒアルロン酸注入 | 77,000円 |
鼻中隔延長術 | 500,000円 |
耳介軟骨移植(鼻尖形成術) | 500,000円 |
※保険適用外の自由診療となります。
※税込価格での記載です。
詳しい情報を見る
鼻プロテーゼについてよくある質問
鼻プロテーゼにまつわるよくある質問をまとめました。
- 鼻プロテーゼはどのくらいの期間利用できますか?
- プロテーゼの飛び出しを画像検査で予測できますか?
- 飛び出しを放置するとどうなりますか?
それぞれ解説していきます。
鼻プロテーゼはどのくらいの期間利用できますか?
鼻プロテーゼは長期間体内に留置される素材ですが、経過の仕方には個人差があります。
年齢や生活習慣、皮膚や組織の状態によっては、経年変化や位置の変化、癒着などが見られる場合があります。
10年以上経過している方は、定期的に医師に相談し、状態を確認してもらうことが大切です。
プロテーゼの飛び出しを画像検査で予測できますか?
レントゲンやCTなどの画像検査は、プロテーゼの位置や周囲組織の状態を把握する手段の一つです。
例えば、先端の位置や皮膚・組織の厚みを確認する際に参考になることがあります。
ただし、画像検査だけで飛び出しを正確に予測することは難しいため、視診や触診、定期的な経過観察と組み合わせて評価することが重要です。
飛び出しを放置するとどうなりますか?
プロテーゼの飛び出しを放置した場合、感染が広がったり、周囲の組織に瘢痕や変形が生じたりする可能性があります。
特に口腔内や鼻粘膜側に破綻が及ぶと、対応が複雑になる場合もあります。
そのため、早期に医師へ相談し、適切な処置を受けることが望ましいです。
【鼻プロテーゼに関する法的記載事項】
治療内容:鼻プロテーゼは、シリコンなどの人工物を鼻筋に入れ、鼻を高く通った形に整える手術です。
※オープン法・クローズ法を提供
標準的な治療回数:1回
標準的な費用:370,000円
標準的な治療期間:1〜2週間程度(ダウンタイムを含みます)
主なリスク:腫れ・痛み・内出血・異物感・熱感・発熱・だるさ・かゆみ・頭痛
使用機器:SA・UN・SI は未承認機器です。
※入手経路等:韓国SUN MEDICAL社のものを医師が個人輸入しています。
個人購入された医薬品などの使用によるリスクに関する情報は下記URLをご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/health_damage/index.html
※国内の承認医薬品等の有無:同一の成分や性能を有する国内承認医薬品等はありません。
※医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の対象外となります。
※諸外国における安全性等に係る情報:韓国KFDA中国CFDA、ベトナムVFA、台湾TFDA、タイTFDA、インドネシアBPOMの認証を取得しています。
【鼻翼縮小術に関する法的記載事項】
治療内容:鼻翼縮小術は、小鼻の広がりや鼻の穴の大きさをバランスよく整える施術です。
※オープン法・クローズ法を提供
標準的な治療回数:1回
標準的な費用:210,000〜500,000円
標準的な治療期間:1〜2週間程度(ダウンタイムを含みます)
主なリスク:腫れ・痛み・内出血・異物感・熱感・発熱・だるさ・かゆみ・頭痛
【鼻のヒアルロン酸注入に関する法的記載事項】
治療内容:ヒアルロン酸注入によって、鼻筋を自然に高く見せたり、鼻根や鼻先の形を整える施術です。
標準的な治療回数:1回
標準的な費用:77,000円
標準的な治療期間:数日程度(ダウンタイムを含みます)
主なリスク:腫れ・痛み・内出血・異物感・熱感・発熱・だるさ・かゆみ・頭痛
使用薬剤:ジュビダームビスタ ボラックスXC(承認薬)
【鼻中隔延長術に関する法的記載事項】
治療内容:鼻中隔延長術は、鼻の中心にある鼻中隔軟骨を延ばして、鼻先の高さ・角度・形を整える施術です。
※オープン法のみ提供
標準的な治療回数:1回
標準的な費用:500,000円
標準的な治療期間:3〜6ヶ月程度(ダウンタイムを含みます)
主なリスク:腫れ・痛み・内出血・異物感・熱感・発熱・だるさ・かゆみ・頭痛
【耳介軟骨移植(鼻尖形成術)に関する法的記載事項】
治療内容:耳介軟骨移植は、耳の軟骨を採取し、鼻先へ移植させる手術です。鼻先を高くしたり、前に出すことで鼻の形を整える施術です。
※オープン法・クローズ法を提供
標準的な治療回数:1回
標準的な費用:500,000円
標準的な治療期間:3〜6ヶ月程度(ダウンタイムを含みます)
主なリスク:腫れ・痛み・内出血・異物感・熱感・発熱・だるさ・かゆみ・頭痛