インビザラインで出っ歯は改善できる？

インビザラインは従来のワイヤー矯正と比べて目立ちにくく、日常生活に配慮しやすい点が特徴とされています。

ただし、すべての症例に適応するわけではないため、ご自身の状態がインビザラインに対応可能かどうかを確認することが大切です。

軽度から中等度の出っ歯の場合

インビザラインは、前歯が2〜4mm程度前方に出ている軽度から中等度の上顎前突（出っ歯）に対して用いられることがあります。

透明なマウスピースにより歯に持続的な力をかけることで、前方に傾いた歯を少しずつ後方へ誘導するよう設計されることもあるでしょう。

特に歯の傾きが原因となっている場合には、マウスピースの作用により角度の調整を図ることが検討されることもあります。

重度の出っ歯や骨格性問題の場合

前歯の突出が6mm以上ある重度の上顎前突や、顎の骨格に起因する骨格性の症例では、インビザライン単独での対応が難しいかもしれません。

このようなケースでは、従来のワイヤー矯正との併用や、症状によっては外科的処置を含む施術方法が検討されることもあります。

骨格的な要因が関与する場合は、専門医による精密な診断と適切な施術計画の検討がおすすめです。

抜歯が必要な症例の場合

出っ歯の改善のために抜歯が必要な場合でも、インビザラインで対応可能なケースがあります。

小臼歯（犬歯と奥歯の間にある歯）を抜歯してスペースを作り、前歯を後方に移動させる施術法が一般的です。

ただし、抜歯症例では施術の難易度が高まるため、専門医師による慎重な計画立案と定期的な管理が重要になります。

インビザラインで出っ歯を矯正するメリットは？

インビザラインは従来のワイヤー矯正とは異なるメリットを持っています。

特に見た目を重視する方や、仕事や日常生活で人と接する機会が多い方にとってはメリットの多い選択肢となるでしょう。

透明で目立ちにくい矯正装置

インビザラインの特徴のひとつは、透明なマウスピースを使用することで装着していても気づかれにくい点です。

従来の金属製ワイヤー矯正と異なり、至近距離で見ても矯正装置が目立ちにくいことが多いです。

人前で話す機会が多い職業の方にとっても、装着中の見た目が目立ちにくい点は特長のひとつとされています。

取り外し可能で衛生的

マウスピースは取り外せるため、食事や歯磨きのときに普段通りのケアができ、衛生面でも安心です。

ワイヤー矯正では食べ物が詰まりやすく、歯磨きがしづらいという声もありますが、インビザラインではそういった悩みを軽減しやすいとされています。

虫歯や歯周病のリスクを軽減しながら、口腔内の健康を維持しやすい点は安心材料のひとつです。

通院頻度が少ない

インビザラインでは、2〜3カ月ごとの定期通院が設定されるケースもあり、施術計画に応じて進行管理が行われます。

ワイヤー矯正がおおよそ月1回の調整を基本とするのに対し、インビザラインでは複数枚のマウスピースをあらかじめ受け取ります。

施術の進み具合にもよりますが、2〜3カ月に1回の通院で済む場合もあり、忙しい方にとっては続けやすい点のひとつです。

3Dシミュレーションで施術結果を予測

インビザラインでは、施術開始前に3Dシミュレーション技術を用いて歯の動きの過程や目標とされる歯並びのイメージを確認できる仕組みが採用されています。

歯がどのように移動するかを視覚的に把握できるため、施術内容の理解を深めるうえで役立つとされています。

あらかじめ施術の流れを確認できることで、安心感につながる方も多いようです。

インビザラインによる出っ歯矯正の費用はどれくらい？

インビザラインによる出っ歯矯正の費用は、症例の難易度や施術範囲によって異なります。
多くの場合、自由診療のため、クリニックによって料金設定にも差があることを理解しておきましょう。
施術費用の内訳や支払い方法についても事前に確認することが重要です。

一般的な費用相場

インビザラインによる出っ歯矯正（全体矯正）の費用は、約80万円から100万円が一般的な相場です。

この金額には、初回の検査・診断費用、マウスピース製作費、施術期間中の定期検診費用などが含まれます。

症例の複雑さや施術期間によって費用は変動する傾向があるため、詳細な見積もりは専門医と相談しましょう。

部分矯正の場合の費用

前歯だけの軽度な出っ歯の場合、部分矯正として範囲を限定した施術が可能です。

部分矯正の費用は40万円から60万円程度となることが相場で、全体矯正と比較して費用を抑えることができます。

ただし、部分矯正で対応できるかどうかは、歯の状態や噛み合わせを総合的に判断する必要があるため、専門医による診断が不可欠です。

インビザラインで出っ歯を矯正する期間はどれくらい？

インビザラインによる出っ歯矯正の施術期間は、症例の複雑さや個人差によって異なります。
矯正には時間がかかるケースもありますので、スケジュールに余裕を持って取り組むことが大切です。

施術期間を正確に把握することで、生活設計や施術計画を立てやすくなるでしょう。

軽度の出っ歯の場合

前歯の突出が軽度で、歯の傾斜を修正するだけで改善できる場合は、約6カ月から1年程度の施術期間が目安です。

この期間中は一般的に1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換し、段階的に歯を移動させていきます。

軽度の症例では、短期間で歯の変化が確認されやすいかもしれません。
進行状況が見えることで、施術に取り組む際の意識を保ちやすくなる場合もあります。

中等度から重度の出っ歯の場合

中等度以上の出っ歯や、抜歯が必要な症例では、1年半から2年以上の施術期間が必要になることもあります。

特に骨格性の問題が関わる場合や、複雑な歯の移動が必要な場合は、さらに長期間の施術が必要になる可能性があります。

施術期間中は定期的な検診を受けながら、計画通りに歯が移動しているかを確認していくことが重要です。

施術期間に影響する要因

インビザラインの施術期間は以下の要因によって左右されます。

特にマウスピースの装着時間はスムーズな施術進行のカギとなるため、指示された装着時間は守りましょう。

インビザラインでの出っ歯矯正、注意点とデメリットは？

インビザラインにはいくつかのメリットがありますが、同時に注意すべき点やデメリットも存在します。

施術をスムーズに進めるには、これらの注意点を十分に理解し、適切に対処することが重要です。

事前に知っておくことで、施術中に起こり得る問題に適切に対応しやすくなるでしょう。

適応症例の限界

インビザラインは、出っ歯の症例によっては使用が慎重に検討されることもあります。

重度の骨格性上顎前突や、複雑な歯の移動が必要な症例では、ワイヤー矯正や外科手術との併用が必要になることがあります。

施術開始前の詳細な診断で適応可否を正確に判断してもらうことが重要です。

自己管理の重要性

インビザラインは、ご自身による装着や管理が継続的に求められる矯正方法のひとつです。

1日20時間以上のマウスピース装着が推奨されており、装着時間が不足すると施術計画に影響する可能性があります。

また、マウスピースの紛失や破損を防ぐためにも、日常生活における丁寧な取り扱いと管理が大切です。

定期通院の必要性

インビザラインは通院頻度が少ない傾向にありますが、定期的な経過観察は施術管理の一環として行われることが一般的です。

歯の移動状況の確認や、新しいマウスピースの受け取り、必要に応じた施術計画の見直しなどが行われます。

通院スケジュールをあらかじめ把握し、無理のない範囲で継続することが望ましいとされています。

後戻りのリスク

インビザラインに限らず、矯正施術全般には矯正後に歯が元の位置に戻る「後戻り」のリスクがあるとされています。

矯正終了後は保定装置（リテーナー）を使用し、歯の位置が安定するまでサポートすることが一般的です。

歯並びを安定させるためには、一定期間の保定と継続的な管理が推奨されます。

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※自由診療（保険適用外）・税込価格
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インビザラインについてよくある質問

インビザラインを検討する際に、事前に知っておきたい疑問点についてまとめました。